玉砂利の道

13 :雷鳥一号:03/12/17 18:20

知り合いの話。
通いなれた山道の、見通しの良い坂を下っている時のこと。 
ふと下の方に目をやると、記憶にある地形と違っていた。 
驚いて目を上げると、道の先が延々と地平まで続いて見えなくなっていた。 
道は玉砂利の引かれた立派なもので、赤い鳥居が鈴なりに連なっていたという。

落ち着こうと、目を閉じて十を数え、深呼吸を三回した。 
再び目を開いた時には、いつも通り里へ続く細い道に戻っていたそうだ。

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