大きな鶏

378 :雷鳥一号:03/11/29 23:25

知り合いの話。
雑木林の中の獣道を歩いている時のことだ。 
下の沢の方から、何か重いものが斜面を駆け上ってくる音がした。 
すわ猪かと手近の木に登った直後に、足音の主が現れた。

茶色の羽根を持つ、大人の背丈ほどもある鶏だった。 
気が立っていたのか、あたりの木を手当たり次第に蹴りまくっていた。 
やがて鳥とは思えない不気味な唸り声を上げ、上の尾根の方に走り去ったという。

彼のつかまっている木も傷だらけになっていた。 
しばらくは木から下りられなかったそうだ。

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