白っぽい帯状

323 :本当にあった怖い名無し:04/09/30 13:33:11 ID:5sq+Mr8E
去年の夏、休日の昼間ゲームをやっていて、 
ちょっときりのいいところでトイレに行こうとした。 
その立ち上がろうとしたとき、視界の隅に変なものを捉えた。 
窓から白っぽい帯状のものが入ってきて 
そのまま廊下の方に横切っていった。 
幽霊?一反木綿?真昼間なのに? 
見なかったことにしたいけど、トイレには行きたい。 
恐々廊下を見てみると、1本の薄いピンク色のタオルが落ちていた。 
なんだ、タオルが風で飛んできたんだ。 
そう思って、トイレに行った。 

でも用を足しているときに変なことに気づいた。 
あの時、風なんて吹いていなかった。 
なのに、あのタオルは部屋を真横に飛んでいった。 
やっぱりヤバいもの? 
無くなってるといいなとか思いながらトイレから出たけど、 
タオルは落ちたままだった。 
(今ふと思ったけど、消えていた方が怖いか) 
気味が悪くてどうしようか考えたけど、 
「たとえ物の怪の類だとしても、タオルじゃん」 
と結論して、ゴム手袋はめて 
タオルをベランダから投げ捨てた。 
タオルはそのまま真下に落ちていった。 

・・・と思いきや、3階ぐらい(うちは6階) 
落ちたところで突然風が吹いてきて、 
引っ張られるようにタオルは建物に沿って 
右側に飛んでいった。 
しかもそのまま飛んでいくかと思ったら、 
ある部屋に突然すっと吸い込まれていった。 

まぁその後は特段何も起こっていないけど、 
あれは一反木綿の帰国子女だったんだと思うことにしている。 

前の話へ

次の話へ