初盆

331 :本当にあった怖い名無し:04/08/13 11:09 ID:IXeBFSDV
あんまり怖くないが、事実です・・ 

4月に叔母が死んだ。おれは49日に法要に参加したが、初盆には参加出来なかった 
(ちょっと早いが初盆の法要は3日前の10日に行われた。)母だけが参加した。 
今日13日に帰ってくる予定が何故か昨日の昼に予定を早めて帰ってきた。 
「早かったね。どうしたの?」と聞くと「とてもあんな家にいられないから帰ってきた」と言う。 
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法要が終わった後母は叔母の家に泊まった。仏壇のある部屋に。 
叔母の家は、農家で家自体は立て替えたのだが、間取りは伝統的な間取りだ。 
座敷や土間や縁側がある伝統的な農家の間取り。結構広い。 

でその晩、母は仏壇のある座敷に一人で寝た。叔母の家族はそれぞれ自分の部屋で寝た。 
客としての母は座敷に寝るしかなかったので。 
寝る前から何か異様な雰囲気があったという。うつらうつらしていると台所で何か「どん」というような音がした。
ついで廊下を誰かが歩く音がして、だんだん近づいてきたそうだ。足音は座敷の前を通り過ぎ風呂の方へ行ったり、また戻ってきたりウロウロしていた。
しかし、誰もいない。
ガラス障子だから(戸に透明部分がある)誰かが歩いているとわかる。
しかし足音はすれど誰もいない。 
そのうち足音は壁をはい、天井をどたどた歩いたという。
足音は天井付近から聞こえついに座敷に入ってきた。
母は数珠をまいてお経をとなえていたらしいがついに金縛りにあった。
金縛りにあいながら、お経を唱え続けていたら金縛りはふっと解けたそうだが、物音は一晩中続き、結局一睡も出来なかったという。 
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母は今日もまだ数珠を手放さないで居る。 

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