生首

231 名前:ペコ 投稿日:01/12/07 23:44
うちの父から聞いた話だから、私が騙されてない限りガイシュツではないと思うが… 

私の父の友人に、Yさんという船乗りがいます。 
そのYさんの家の近くに、また父の別の友人Kさんがいます。(会社の同僚で一人暮し) 
で、家も近いしと言うことで一度そのYさんとKさんと父とで飲みに行ったそうです。 
もちろん、YさんとKさんは初対面です。 
そこでYさんが「先日恐ろしい目にあった」という話を始めました。 
数日前、Yさんが船室で寝ていると、金縛りにあったそうです。 
ふと部屋の角を見上げると、そこには女の生首が浮いていたのです。 
Yさんは声も出せなかったのですが、生首はニタニタ笑いながら急降下してきて、 
寝ているYさんの目の前をスレスレで飛んでいき、また対角の天井の角で止まりました。 
するとまたクルリと向きを変え、同じように急降下してくるのです。 
それが何度も繰り返されたそうです。 
たまらなくなったYさんが全身の力をこめると声が出たので、 
大声をあげると、生首はスーッと消えたそうです。 

そこまで話すと、Kさんの顔色が変わりました。 
おかしく思った父とYさんが話をKさんに聞くと、 
Kさんも数日前に恐ろしい目にあったというのです。 
(Yさんに会うまで、Kさんは自分が寝惚けたと思っていたらしい) 
その内容は、数日前、Kさんが夜中に目が覚めてトイレに行きたくなり、 
トイレのドアを開けると、足に何かがぶつかったそうです。 
何も置いていなかったはずなのに、と足元を見ると、 
女の首から下の体がゴロンと横たわっていたのです。 
驚いたKさんは慌てて部屋にかえり、布団を頭からかぶって震えていると、 
トイレの方向から足音がしてくるのです。 
足音はそのままこちらに近付いてきて、Kさんの部屋のドアを開け、入ってきました。 
布団の隙間からそっと部屋の様子を見ると、案の定、首なしの女が明かにKさんを探しているのです。 
Kさんはそのまま恐怖で気を失い、気が付いたら朝だったそうです。 

その後、YさんとKさんにそれぞれの話の正確な日付けを聞くと、 
二人が恐ろしい目にあった日は全く同じだったそうです。 
ちなみにKさんは必死で父に頼みこみ、その日はウチに泊まりに来ました…。 
(その時はウチの家族は事情を聞かされていなかったけど) 
よっぽど怖かったんだろうなぁ…

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