神の婿

26 :名無しさん:2010/11/20(土) 01:43:24 ID:bJwGxkcY0
以前このスレで神様への生贄の話を見たんだが、ちょっと俺の友達の話を聞いてくれ。
俺には仲のいい友達(Yとする)がいた。で、付き合いが始まって2年ぐらいのとき
話があるって言い出した。内容が
「自分は神の婿になる」。
俺は笑ったがYは真剣だった。Yの家は代々伝わる神主の家で、100年に一度、
その家の長男が神様の婿になるそうだ(神様は女らしい)。
あまりにも真剣に話すもんだから俺も頷くしかなかった。
その数年後、Yは死んだ。若干二十歳。死因は心筋梗塞だった。
死の直前、Yは急に花婿衣装を着て、本堂でずっとお祈りをしていたそうだ。
神様がお迎えに来たのだとYの父親はいった。


さらに数年後、Yの家は一家心中。家と神社ごと焼き払って全員焼死。
焼けてボロボロになった本堂の壁に文字が刻まれていた。

「我らは神と共に有り、神は我らと共に有る。我らと神はと・・・(ここから先読めず)」

純粋に怖かった。
神っていうか宗教ってここまで人を狂わせるのかって。

そして最近、困ったことがある。同じ神を崇める人たち(彼ら曰く「分家」。Yの家は本家だったらしい)
がそこに引っ越してきたことだ。
そいつらが俺を見ながら「生贄」とか「婿」っていう言葉をやたらと連呼する。
自意識過剰ならいいのだが。

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