死神

1728 :あみりたどばんべ:2012/11/08(木) 01:03:30 ID:IwWN0/Ss0
私には霊感がある。
なんて言う人を「胡散臭い」と
思う人が多いんではないでしょうか?

だから、私は人にはあまり言いません。
でも顔も見えない、私のことが分からない人になら
話しても大丈夫かなぁなんて思ったんで投稿します。
まぁ暇つぶしにでもどうぞ。

私は子供の時から霊の存在を感じていたと
思います。
いつしかそれが当たり前になっていて
普段見えても無視します。

そうしていれば生きてる人間と
そう変わり映えしないですし。
あんまり怖いとも思いません。

それでも
ちょっとぞっとした時の話。

2011年11月

この日はちょうど病院の夜勤でした。

人工骨頭のOP+肩のOP後の患者がいて。
その患者はOP後、腎機能が悪化して状態が
かなり悪かったのを覚えています。

イノバンって言う血圧を上げる薬も
モニターも付いてる状態で、一応
急変時はDNR(なにもしない)になってた患者です。

その時私は巡視中で
ごろごろと痰が溜まってる音がしたので
吸引をしようと使い捨て手袋をした所でふと
ベッドの足もとに「何かいる」気配がしました。
目の端にその何かが映る。

白い着物、帯も白くて真っ黒の髪の毛を
腰までたらしていて。
顔は見えなかったけれど、瞬間的に
女の人だって思いました。

そして、私にはその人物に見覚えがありました。

同じくその患者のバイタルを取りに行った時に
病室の入り口でこちらを見ていたのと同じだったから。

また別の日には
確か口腔ケアの最中にカーテンの隙間から
こちらを見ていました。

そして今回は......

お察しの通り

段々近づいてきてるんです。


入口、カーテン、ベッドの足もと...

それでも、ただ気持ち悪いなぁって感覚を
除けば、その女の人もいつもの霊と変わらない。

そう思っていたんです。

夜勤が明けて家路につき
私は次の日遅番だったので
昼ごろ、病棟へ上がりました。

階段を登りきってすぐの部屋が
その状態の悪い患者のいる病室だったのだけれど
その部屋から補助婦さんがモップと雑巾をもって出てきました。

「お疲れ様です」
私がすれ違う補助婦さんに挨拶すると
「連れていかれたよ、出勤遅番でよかったね」
と返答されたのです。

しばらくして
今度は心不全で状態の悪い患者が入院してきました。

その患者は詰め所に一番近い部屋(リカバリー)で
モニター管理されていました。

夜...
その日は遅番だったから
多分19:30頃、私はその患者の口腔ケアを
するために患者の体位を整えていると
その時も入口の前にその女の人が立っていました。

次の日
私は日勤でその患者の受け持ちになり
午後に患者の点滴の滴下を調節しに
リカバリーに行くと今度は、ベッドの足もとにいました。

それから3日後...
その患者は亡くなります。

そんなことが何度かあり
年末、忘年会でお酒を飲んだ時
酔っていたせいもあり、私はその話を
先輩に話してみることにしました。

以下、その時に先輩に言われたことば
「死神...だと思う。うちの病院と
同じ系列の病院でも同じ事があったらしいよ。
以前2人だけ見える人がいてその2人が
いそいそエンゼルケア(死後処置)
の準備を始めるとその何時間後かに患者が亡くなるっていう話。」


どこにでもありそうな話だけれど
一番ゾクっとしたのは次の言葉
「その2人が言うには入口に立っていると
近い...部屋の中に入ってきたら1週間以内だって。それで
耳鳴りがすごくするらしい」

私にもするんです。
出くわすと必ず
頭がくらくらするくらい大きな
耳鳴りが...

ということは
同系列の病院だけにいるのか
この病院だけなのか、どこにでもいるのかは
分からないけれど

私は「死神」と一緒にいたんだ...

そう思った瞬間ゾクっと背筋に鳥肌が立つのを感じました。

このままもっと年をとって

私がこの世からいなくなる時...


見えるんでしょうか?

その死神がすぐ近くに......


以上「死神」という
お話でした~。
ありがとうござました。
実話なんで、落ちがいまいちだったかなぁ...

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