スローモーション

613 :名無しさん@おーぷん :2016/04/20(水)18:37:15 ID:zyt ×
自転車通学していた頃、早起きして清々しい気分だったので、早く家を出た。
優雅な気分でペダルを漕ぎ、下り坂を下っていた時。
途中で、ブレーキがハンドルにペッタリくっついた。
それで、指を思いっきり挟んで痛かった記憶がある。

それはそうと、ブレーキは効かなくなりスピードが異常事態だ。
下りでスピード落としてるとは言え、車を追い越していくくらい。

俺は足掻いた。日頃から死んだ方がマシな人生だ!と思っていたが、とにかく必死にあがいた。
足で止めようとすると靴だけぶっ飛び。
どこか飛び降りようと何度も試みたり。
この先の坂道を利用してと思ったが、工事中で看板が道塞いでたり。

とにかく何もできなかったんだ。

そして時はきた。
魔の急カーブをどうにか切り抜けた先に、赤信号。
しかも、車ビュンビュン往来してる。
それを目の当たりにした瞬間、時間がスローモーション。

更に、時かけと重なり歌が脳内再生された。
俺は笑った。ガチで笑い、そして冷静に考えた。
この信号さえ切り抜けたら海がある。抜けれたら飛び込もう。

スローの中、信号機を睨み続けた。
しかし青になることはなかった…

途中で送信してしまった。
その後、気が付いたら海の上で自転車と共に宙を舞ってた。
たぶんだけど、宙を舞ってる時に見えたコンクリのガードレール?に乗り上げた。

そして、今から海に落ちるところと宙で考察した。
まだスローだったし、一時的に鳥になった感覚がしたよ。

海は冷たかったけど、無傷だったし、助かったあともそんな大騒ぎにならなかったのが不幸中の幸いでした。

走馬灯はなかったな
それよりどうやって赤信号を切り抜けたのか、未だに不思議過ぎる。
直前まで、車ビュンビュンなのは確認したのに。

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