立ち鏡

811 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :04/04/30 23:03 ID:0l+SeJjC
鏡といえば、つい最近の話…

夜中にふと目が覚めたら、部屋の立ち鏡に赤い服を着た人のようなものが
映ってるのが見えた。(鏡はいつもは向こう向きだが、そのときはたまたま斜めでややこちら向きだった。)
一瞬だけ目を開いてそれを確認した後、すぐ目を閉じて「どうせ部屋の中の
何かが人のような形で映ってるだけだろう」ということにして、さっさと
寝ることにした。
が、どうにも金縛りにかかりそうな予感がして、とっさに横向きに寝なおした。
これは何の根拠もないおまじないだが、昔から横向きに寝ると金縛りが遠ざかる気がするのだ。
しばらくそのままで、もういいかと体の向きを変えたとたん、
「ぱた ぱた ぱた ぱた」
と人の足音のような音が部屋に向かってくるのが聞こえた。
慌てて横向きに戻ると、音も止んだ。

大分たって、目を開けて部屋の中を確認して気付いた。
立ち鏡は相変わらず斜めややこちら向きの微妙な角度だが、漏れの
視力では鏡の中の像はぼやけてまったく確認できないのである。
しかしあの赤い色、その上の顔のような肌色の丸い円形は一瞬だがはっきり映っていたように思える。
部屋の中にはそれに相当するような家具などは置いていない。

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