足跡
189 :泥酔 ◆m4uzoLuDSs :2006/07/23(日) 00:40:13 ID:ovk+q3mM0
それじゃ俺19話目行きます。
ずっと昔、俺がまだ子供だったころの話。
俺の家、すっごい山奥にあって、それで冬とかすごい雪が積もる。
そんな雪の降りおわった朝にあったこと。
雪の降り終わった朝って、大概晴れるんですよね。
真っ青な青空で、一面真っ白な雪。
もちろん誰も起きてない朝に外に出れば、一面のっぺりとした銀世界。
そこを散歩するのが、俺は好きでした。
ある日、外に出てみると、雪の上に足跡がぽつんぽつんとついてたんですよ。
真っ白な雪の中に、黒いくぼみが一列にちょこんちょこんって。
一本の線の上を歩いているみたいな感じ。
歩幅は子供の歩くぐらい、30センチぐらいだったかな。
何の足跡だろう、ウサギとか違うし、狐かな。
でも長靴? っぽいかな。
って思って俺もそれに沿って歩いていきました。
で、しばらくたどって行って俺は驚きました。
ちょうど5,6メートルぐらい垂直に崖になってる場所があって、
もちろん危ないから柵もあるんだけど、そこの手前まで行って足跡がなくなってる。
横に行った様子もないし、柵も金属製だし狐とか狸じゃないよなって思う。
ぜんぜん怖くないけど、ちょっと不思議な話でした。