日記

219 :アルマ:2009/02/03(火) 12:33:31 ID:nVFfsy..O
本当に体験した怖い話なんて、その次の日くらいに色々な人に話したくなりませんか。
大分月日は経っていますが、またこの話をしたくなりました。
国語力ない中学生なので、文法的に可笑しな部分があったり、誤字があったりしたら見逃してください。

俺と幼なじみのFがまだ小学生の頃。ジュンくんという学校で毎日いじめられている男の子がいた。
彼はメガネをかけ、身体もひょろひょろで、非常に気持ち悪い顔をしていた。
彼とFと俺は偶然的にも団地住まいで、プラス三人とも同じ棟だった。更に俺たちは同じクラスメイトでもあった。

「じゅ~んく~ん、あっそびっましょ!!」
俺たちはよく、家に引きこもってるジュンくんを表に出し、Fと一緒に暴力したり、いじめたりしていた。

ジュンくんの両親の帰宅は夜遅く、昼間は居ない。
それを知っていたこともあり、基本どんな時でもジュンくんに対してはやりたい放題であった。
外で呼ぶ俺たちの声を無視すると、学校で更にひどくいじめられる事を知っていたジュンくんはいつも素直に出てきた。 

外ではよく「ジュンくんごっこ」をしていた。
内容は俺たちの指示どおりに動いて、任務を達成させるという単純なものだった。
失敗すると顔面パンチの刑であった。
指示内容の大体が「ズボン脱いで商店街一周」とか「知らない人に説得してジュースをおごってもらう」とか、普通じゃ出来ない事だった。
しかし、ジュンくんは俺たちが出した任務を時々成功させた。
それもあり、この遊びは非常に楽しく、盛り上がった。

雨の日は勝手に土足で家に上がり込み、冷蔵庫の中にあるアイスを食ったり、戸棚にしまってあるお菓子を食ったりしていた。
「お母さんとお父さんには全部俺がやったって言えよ」とジュンくんに言い聞かせ、俺たちは完全やりたい放題だった。

当然の様にジュンくんはいつも泣きそうな顔をしていた。
俺はそんなジュンくんの表情を見ると嬉しくなり、更にいじめたくなった。
本当にこの頃の俺はひどく腐っていると思う。 

ある日、超健康で風邪をひかなかった俺は39度を越える高熱を出した。
熱はなかなか下がらずに、学校も5日間は休んでいた。
その頃、Fも俺と同じくらいの高熱を出し、寝込んでいた。
そして、何とか熱は下がり元気になった俺たちはテンションあげあげで久しぶりに登校していた。
登校中、偶然にも俺たちの目の前にジュンくんがいた。

「よう、ジュンくん久しぶり」
そう言い、俺はジュンくんの髪の毛を力一杯後ろへ引っ張った。ジュンくんは勿論背中ごと地面に落ちた。
「おい!放課後久々のジュンくんごっこやっからな!きゃはは!」
そう言い、俺たちは地面に倒れこんだジュンくんを置き、笑いながら道路を突っ走った。
すると、当然足を誰かに引っ掛けられた感じになり、俺とFはほぼ同時に顔面から地面に転んだ。
顔をあげた時に、生暖かいものが顔に付いている事に気が付いた。手で触り確認すると、血がべっとり付いていた。
俺たちが転んだ地面には粉々になった鋭いガラスの破片があっちこっちに散乱していた。
それまでは痛みはなかったが、ガラスで顔が切れてると分かると、顔全体に衝撃的な激痛が走った。
俺は叫びながら横にいるFを見ると、Fは死んでるようにぐったりしていた。
俺もあまりの痛さに意識が遠ざかっていくのを感じていた。

破片塗れの地面に座っている俺の横をジュンくんが何も知らないかのように通っていった。
「おい!助けろよ!」
ジュンくんはやや俺に振り向き、今までに見たことのない笑顔を見せた。
俺はその瞬間気絶した。 

次に気が付くとそこは病院のベットの上だった。
俺の顔には包帯が巻かれていた。
俺の顔はもうやばくなってるんだろうな…という確信と共に、Fの容態も心配していた。
また学校に行けない悔しさと悲しさ、そして、ジュンくんのあの時の笑顔に壮絶な怒りを感じていた。
「退院したら、あいつフルボッコだ!」

…。

俺は早いか遅いか分からないが、10日間くらいでもう自宅に帰された。
俺の顔にはまだ少量の包帯が巻かれていた。
「そんな顔じゃ、学校行きにくいでしょ?まだ休みましょ」
母親がそう言い、俺はまだ学校に行けなかった。
たしかに、この顔じゃぁ外にも出たくないと思っていた俺だったが、ジュンくんをぶん殴りたい気分で染まっていた。
俺は母親の目を盗み、3つ下の階にあるジュンくんの家へ向かった。

この日は日曜日。時刻も午前11時程の時間だった。
階段から顔を覗くと駐車場があるのだが、そこにはジュンくんの家の車は無かった。
もしかすると家にはジュンくんが一人でいる可能性があると思い、俺は手を鳴らしながら勝手にジュンくんの家に上がり込んだ。
あけた瞬間に分かったが、人のいる気配がなかった。案の定、中に人はいなかった。
俺は土足で居間へ行き、そのままジュンくんの部屋へ向かった。
ゲームでも盗んで帰るかと思い、ジュンくんの机をめちゃめちゃに漁った。
いくつか楽しそうな漫画とゲームボーイカセットがあったので、それを手に取り帰ろうとした。
すると、ジュンくんの机の椅子に日記帳みたいなものがあった。 

ジュンくんの日記帳だ!これは学校でネタになるぞ。
と思い、それも持ち帰った。

家に帰り、母親に見つからないように盗んだ品々を押し入れに隠し、
日記帳だけをこっそり持ち出し、そのままトイレに行き、読むことにした。

日記帳を開いた瞬間、思わず悲鳴を上げた。
1ページ1ページに良く分からないが、お経のような…。
凄く気味悪い漢字がぎっしりと書いてあった。「呪」とか「憎」という字が多かったのを覚えている。
ページの書き始めには俺とFの名前が共通して書かれていた。
ページを捲りまくり、40ページ目くらいに「藤○ ○○(Fの本名)」と血色で真ん中に大きく書かれ、
その名前を囲むように不気味な漢字がぎっしり書かれていた。
次のページにはそれと同じように、今度は俺の名前が書かれていた。
が、まだ書き途中な感じで、名前の周りには、Fと比較して半分ほどしか漢字は書かれていなかった。

俺はその日記帳を捨てずに記念品として今でも持ってます。

痛々しい傷跡は残ったが、顔も大分良くなり、学校へ登校した。
久しぶりに再会したクラスメイトのみんなは温かく俺を迎えてくれて、俺も内心ホッとしていた。
そこにはジュンくんとFの姿はなかった。
話を聞くとジュンくんは、俺があの日記帳を盗った次の日に引っ越していた事が分かった。

そして、Fの机には菊の花が添えられていた。
あの事故で、ガラスの長細い破片がFの喉に突き刺さったらしい。
勿論、Fは助からなかった。

家に帰ると、学校で堪えていた涙を大量に流した。 

…もしかして、ジュンくんは何か知っていたのか?これは日記帳と何か関係あるのか…?と思い、
しまっておいたジュンくんの日記帳を思わず取り出した。 
ページを捲りまくり、そういえば最後のページを見ていなかったなと思い、最後のページを捲ってみた。 

そこには、「藤○ ○○(Fの本名)」と書かれ、その名前のすぐ下に、
棒人間が血塗れになって死んでいる絵と、その横で泣いている棒人間の絵があった。

泣いている棒人間の横には、俺のフルネームが書かれいた。 

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