一緒にいると何か起こる相手5

539 名前:ちんぎす :03/01/12 05:16 
なんか僕ばっかり書き込んでるみたいで申し訳ないです。

またA君の話。


ある時、A君にデビルマンの文庫版(たしか全六巻)を貸してもらう約束をしました。
A君は本を持ってウチのマンションのしたまで来てくれたんですが、
その日はあいにく家に客をあげられない事情があったため、
一階の駐車場で喋ってました。
そこには腰までの高さの車止めがあったので、丁度腰掛けるのに都合が良かったのです。 

車止めに腰掛けていつものバカ話。
ところが20分ほどすると、二人の間においていたデビルマンの文庫本が、何故か気になる。
A君と話しながら視界の端で見ていると、オカシイのは文庫本ではなく、文庫本の上にさらに置かれたA君のメガネ。
アームをたたんで本の上にチョンと置かれたメガネが
微かに動いているように見えたのです。
「ん?」
風も無いのにおかしいな、とおもったその瞬間、
そのメガネが ススーーッ!とスライドして、本の上から落ちそうになったのです。 


「わー危ない!」
メガネが落ちたら割れちまう。2人とも同時に手を差し伸べましたが、
幸いメガネは落ちず、ほとんど本に引っかかるようなカタチでとどまっていました。
ふたり同時にふぅ~~っと安堵のため息をつき、今のメガネの動きについて
話しました。
A君もメガネが「スライド」したのを目撃してました。
なーんにも外力が加わってないのに。
でも、「ススーッ」という、メガネと本が擦れる音もちゃんと聞こえました。

もうこの頃には、二人でいる時のこういった「ほの恐」な出来事になれていたので、
「今日のはちょっと冗談がキツイね」と2人で霊(?)に苦言を呈してA君は帰りました。

うーん、今おもうとあのマンション、やっぱり何かいたのかな……。 

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