自分以外の足跡

40 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/12/09 05:36
たいした話でも幽霊話でもないけど、さっきあったほんのり怖かったこと

昼夜逆転生活になってしまっていてこの時間まで起きていたのだけど
酔狂ではあるけど、折角初雪が降ったことだし、この時間帯だから
誰も歩いていないだろうと思って足跡つけに散歩に行ってきた。

重装備で外に出るとまだ雪はしんしんと降っていて
雪のせいか辺りはいつもよりも明るくて静まりかえっていた。
雪は5~7㎝くらいつもっていて雪を踏む感覚が良かった。
しばらくは普段と違う光景を新鮮に感じながら歩いていたんだけど
途中から誰かの足跡が点々とついていて、自分以外にも
酔狂な奴がいたもんだなと思いながら歩いていった。
足跡と自分が向かう方向は一緒で雪のつもり具合から見て
そんなに古い足跡じゃないことに気がついた。
途中で合っちゃったりしたらなんとなく嫌だなーとか思いながら
近場の公園に向かって歩いていくと、少し先のT字路に人影が立っているのが見えた。
うわー、ほんとに遭遇しちゃったよとか内心焦ったが、何喰わぬ顔で進んでいった。
次第に人影がはっきりしてくるに連れて、何かがおかしいことに気づいた
さっきから全然動いていない、サラリーマン風の眼鏡をかけた中年男性が
無表情に、ただT字路にたって道の向こうをじっと見つめているのだった。
なんだか不気味だったがすれ違う瞬間目があったので何となく
会釈してしまった。
向こうも軽くしたような気がする。

その後は何となくつけられてるんじゃないかと振り返ったりもしたが
いなかったし何事もなかったが、雪の中で無表情にT字路にたって
道の向こうをじっと見つめている光景は不気味だった。
それに服装はトレンチコートを羽織っていたりといたって普通だったのが
印象的だった。この時間に彼は何をしていたのだろう? 

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