同窓会

806 名前: ◆Lark/Lns :02/09/04 13:28
去年の夏、私は田舎に帰った。懐かしい故郷だ。
中学高校とこの町で過ごし、大学に東京へ出てきてから帰ってなかった。
私も結婚をし、それでも20年近く帰ってなかった。
私が久々に帰ってきたので昔の仲間が同窓会的な集まりを段取りをしてくれた。
仲間は結構集まっているらしいが、私は久しぶり会うので
少し気持ちが高ぶっていました。
近くの居酒屋でかなりの人が集まってくれた。
20年ぶりに会った仲間はかなりのおじさんおばさんになっていた。
私も同じであるが・・・
かっての喧嘩仲間や学級委員がいた。中には私の初恋の人もいた。
もかなり酔っ払ってきたこともあり、なかなか名前と顔が一致しなかたりする。
みんな大人になったなぁとおもいながら、お開きになった。
その時はあまり気にしなかったのだが・・・ 

翌日、二日酔い気味ながら友人の喫茶店へ行った。
昨日のことで更に話は盛り上がる。また数人お仲間が来た。
「昨日はありがとうな」 私はお礼を言った。
「お前久しぶりだもんなぁ。この町はあまり変わらないだろう。」
などと話をしていた。
私も懐かしさがまた甦り、話をしていると、
「そういえば、A子のやつなぁ、お前に会いたがってたよなぁ。」
「お前の初恋の相手だったからなぁ。俺たち皆でからかったりしてさ。」
「そういえば、昨日あんまり話してなかったなぁ。」
と私が言うと、皆いっせいの私のほうを見た。
「何言ってるんだよ。おまえ」
とひとりが返した。
「え、昨日きてただろう。ほら端っこのほうに座ってさ。」
と私も言い返した。
「A子。去年癌でなくなったんだぞ。」
「A子ちゃん、ずーとあんたのこと好きだったの。結婚もしなくてね」
「あんたに、会いたい会いたいって・・・」 

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