真夜中の御在所岳

227 :本当にあった怖い名無し:2010/07/20(火) 13:18:12 ID:7wJaAWaR0
遭難者道案内の男性、下山後姿消す 真夜中の御在所岳 

 18日午後5時20分ごろ、菰野町菰野の鎌が岳(1161メートル)で、1人で登山中だった 
名古屋市守山区の男性会社員(39)の父親(67)から「道に迷った、と息子が連絡してきた」 
と110番があった。四日市西署が翌朝からの捜索を予定していたところ、19日未明に男性 
が下山。「偶然山中で出会った2人の案内で下山でき、気がつくと名前も告げずに去っていた」 
と話しているという。 
 同署への男性の説明では、山中で午後9時ごろ、遠くにヘッドランプの明かりを発見。大声で 
助けを求めると、40代くらいの男性2人が気付き、道案内役になってくれた。午前0時50分ごろ、 
御在所ロープウエイ湯の山温泉駅まで下山。直後、2人の姿が見えなくなったという。 
 男性は歩いてついていくのに必死で、会話はほとんど出来なかったという。同署では「御在所 
岳で夜の登山客は通常考えにくいが、無事下山できて何より」と話している。 



231 :本当にあった怖い名無し:2010/07/20(火) 14:45:06 ID:grLJttJ40
>>227 
男性会社員(39)が母親にその二人の詳細について語った所、 
母親は 
「それはお前の爺さんの戦友に違いない」 
と言って顔を覆ったという。 

前大戦時、母親の父は陸軍小隊長として出征していた。 
小隊長は部下達を大事にし、身寄りのないある二人については 
我が子のように可愛がった。 

ある時、休暇を貰った小隊長は帰省する家もない二人を連れて帰ってきた。 
幼き母達に親身に接し敬う二人を見て、母は父がどんなに部下を大切に 
しているかを伺い知ることができたという。 
休暇が終わり、三人は再び戦場へと戻って行った。 
その際、二人は母の手を握り 
「小隊長殿に受けた恩は必ず、必ずあなた達に返しにきます。」 
そう告げて去っていった。 

三人が再び母国の土を踏む事は無かったという。 


「まだ20にもならない二人だったけどねぇ。あんたの年に合わせて 
 わざわざ年を取って助けに来てくれたのかも知れんね。」 

そう言って母はアルバムから一枚の写真を取り出した。 
会社員は唖然とした。 
愛してやまない小隊長の両脇で満面の笑みを浮かべる少年兵2人は、 
あの恩人達にそっくりだったという。 



232 :本当にあった怖い名無し:2010/07/20(火) 15:20:22 ID:zxoFzZ9l0
>>231 
年が合わないから、わざわざ年を合わせて現れる、てのは珍しいな 
何しろ言い話だ

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