デスノート

475: 本当にあった怖い名無し:2011/07/08(金) 01:42:46.63 ID:xzOWuUHk0
ちょっと、フィクションくさい文章になってしまったが
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雨がひどくなってきたな。
こんな日は先輩のことを思い出す。

あれは土砂降りの雨の日のことだった。
俺と大学の先輩はその雨に見舞われてずぶぬれになってしまった。
すると先輩が「部室によって着替えてこようぜ」といいだした。
確かに、部活の関係で代えの服が部室のロッカーの中にあった。

しかし、時間はかなり遅い。こんな時間に大学に入って大丈夫だろうかと
俺は少し不安になった。

その旨を伝えると、先輩は「じゃあ、俺が取ってくるからお前はここで待ってろ」と
大学近くの公園で待たされることになった。
服は相変わらずずぶぬれで乾いてなかったが、雨はすでにやんでいた。

夜の公園でひとりで待たされていると、どこからか女の子の声がした。
こんな時間に誰だ?と不審に思ってあたりを見回すと滑り台の上に少女がいた。

滑り台といってもよく階段とすべりのみのタイプのやつではなく
半球のコンクリートの山に階段とすべりがあって、その山の中をトンネルが抜ける。
そんな感じの遊具だ。

ともかく、俺は女の子に近づいて行った。
少女に「何をしてるの?」と声をかけると
少女は不気味な笑顔で「これに8回名前を書いたら死ぬのー♪」といった。

デスノートかよ。と思って少女の手元を見ると、そこには先輩の名前が…!
しかも、すでに6つ分名前が書かれていた。
少女は7つ目の名前に取り掛かろうとした。
(こんなのガキの戯れだ!)とは思えなかった。

こんな時間に子供が一人で大学生の先輩の名前を滑り台に書きつけてる時点で
正常な状態ではない。
「やめろ!」
俺はとっさに女の子の手を払った。
手の甲にペンが当たる感触がしたのと同時に女の子の姿が消えた。
先輩の名前もなくなっていた。

しばらくして、先輩がやってきた。
俺は正直にこのことを話したが、先輩は信じていないようだった。

その後、先輩は電車にひかれて死んだ。
人伝の話によると、居酒屋の女将が錯乱して先輩を追いまわし
そのまま線路に落ちたらしい。

まぁ、あの女の子とは関係ないと思うけど
こういう雨の日になるとふと先輩のことを思い出すんだ。  

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