武勇伝


309 :クリやん ◆aHHsHtXLnA :2006/08/12(土) 06:00:58 ID:+b2E+JKw0
自宅の玄関や洗面所、台所の電球が頻繁に切れる時期がありました。 
漏電でもしているのかと思い、業者に連絡をしようと考えていた時でした。 

その夜はとても暑かったものの、乳児との生活であるためクーラーはつけずに寝ていました。 
しかしその日は、記録的な熱帯夜――― 
耐えられなくなった私たち夫婦は、リビングのクーラーをつけ 
しばらくの間ソファーベッドで横になっていました。 

うとうとしていたら、子供が夜泣きをしました。 
その日の妻はひどい頭痛がするそうで、みるからに具合が悪そうです。 
今夜は自分が寝かしつけようと子供の所へ行ったら、添い寝だけですぐに眠りました。 
子供の寝息に引きずられ、自分もそのまま寝入ったのですが、 
その頃リビングに一人きりとなっていた妻に、異変が起こっていました。 

フローリングの床が、ミシ、ミシ、ミシ… 

部屋を歩きまわっていたのが、男性であったとわかったそうです。 
体調不良でそれどころではない妻は、これが頭痛による幻覚・幻聴だと言い聞かせ、 
金縛り状態の体をどうにかしようともがいていました。 
しかしそれは一向におさまらず、彼女は徐々に怒りが込み上げてきたらしく。 
出ない声を振り絞り、声にならない声で叫んだそうです。 

『ふざけるな!ころすよ!』 

その瞬間、金縛りも霊の気配もふっと消えたそうです。 

妻は見事にキレましたが、それ以来電球が頻繁に切れることはなくなりました。 

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