霊感 - やるせなす中村豪

人志松本のゾッとする話より

僕、もともと子供の頃から霊感があるっていうんじゃなく、23から霊が見えるようになりはじめたんですね。
結構僕、POPに見えてしまうんですね。

友達とかと歩いていると、人とぶつかりそうになったんで、「すみません」って言うと、
友達から、「誰にだよ」って言われたり。
それで、あー違ったんかいとか…

家の扉の間の細いとこから、おっさんが覗いてたりとか。

すごいなと思ったのは、台所をガラガラって開けると、女の人がいたんですけど、
向こうがうわって言ったんです。

そういう事もあって、むこうは常に怖がらせようとしている訳じゃないんですよ。

松本「シックスセンスみたいな話し?」
中村「あれは確実に見えてる人が作ってます。」

それぐらいポップに見えるんですけど、そんなもんじゃないですか。

なので、怖い話をしないといけない番組とか、なかなか難しいんですよね。
血みどろの女が出てくるとか、あんまりないので。

それで、仕事終わりに僕が帰ってる時に、橋の上にサラリーマンの方がいらっしゃったんですね。
若干その方は透けている方だったんですけど…橋の下をぼーっと見ていたんです。
これでは話しにならんなあ…と。

それで僕、話しかけてみようと思ったんです。
ちょっと話しを作らないといけないので、自分からいってみたんです。

何してるんですか?って僕が話しかけに行ったんです。
そしたら、ぐわーって僕の事を睨んだんですよ。

この人は話しかけちゃいけなかった人だなって思った瞬間に、
ちょっとだけ意識がとんだんです。

あれ?って思った次の瞬間に、襟元を誰かにひっぱられたんです。
なになに?って思った瞬間に、僕は、橋の上で転んだんです。

すると、別の普通のサラリーマンが、「なにしてるんですか?」って聞いてきたんです。
そしたら、僕が意識が飛んでいる間に、僕は橋の上から飛び降りようとしていたそうんなんです。

そのサラリーマンの人が僕を引っ張ってくれなかったら、
僕はその橋の上から飛び降りてたんです…

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