倉敷市児島老夫婦殺人事件

事件の概要

1995年4月28日午前2時半頃─ 岡山県倉敷市・児島上の町にある民家が全焼。 その後、焼け跡の1階から、この家に住む角南春彦さん(当時70歳)と妻の翠さん(当時66歳)の遺体が見つかった。 見つかった夫婦の遺体には多数の刺し傷があり、夫の腹には包丁が刺さったままであった。 また、いずれも首から頭部が切断されており、岡山県警は殺人・放火事件と断定。捜査を開始した。 司法解剖の結果、死亡推定時刻は前日27日の午後5時~午後9時頃。 犯人は2人を殺害、頭部を切断したあと、灯油をまいて火をつけたとみられている。 岡山県警児島署捜査本部は、夫婦が付近の山林を所有していたことや残虐な手口に着目し、 土地をめぐるトラブルの有無を調べてきたが、自宅が全焼してしまった為に物証は乏しく、捜査は難航。 岡山県警は延べ約9万6千人の捜査員を投入し捜査を行うも、犯人につながる有力な情報は得られていない。 なお、夫婦の頭部は、現在に至るまで発見されていない。

公訴時効の廃止

事件発生時の法律では殺人罪の公訴時効が15年であったため、この事件は2010年(平成22年)4月28日午前0時をもって時効が成立するはずであったが、その前日の4月27日午後1時に殺人罪・強盗殺人罪の公訴時効廃止などが盛り込まれた刑事訴訟法並びに刑法の改正案が成立し、即日施行されたため、公訴時効成立まで約6時間半のところで時効は回避された。 この法改正によって時効成立を免れた最も古い殺人事件である。 (共犯者の公判によって時効の進行が一時停止した事件や、犯人に国外渡航歴があった事件を除く)

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◯2011年4月28日付「産経新聞」─ 情報提供訴えチラシ配布 倉敷の夫婦殺害 岡山 倉敷市で全焼した民家から首が切断された夫婦の遺体が見つかった殺人放火事件が27日、発生から丸16年を迎えた。 事件は公訴時効成立直前の法改正によって時効が撤廃されたが、捜査は難航しており、県警は同日、現場近くの駅でチラシを配布し、改めて情報提供を訴えた。 事件は平成7年4月28日午前2時半ごろ、同市児島上の町の農業、角南春彦さん=当時(70)=方から出火。 焼け跡から胸などを刺され、首を切断された角南さんと妻の翠さん=当時(66)=の遺体が発見された。 児島署の光本博一刑事官は「事件の解決を目指して捜査を続けている。どんな小さなことでもいいので、積極的に情報を提供してほしい」と話していた。 児島署((電)086・473・0110)。

◆ソース元
倉敷市児島老夫婦殺人事件-Wikipedia
未解決事件X

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