イヌガミのオトコ?

ゾッとする名無しさん@特選怖い話:2015/08/24 13:24 ID:aCLbhZVM
ちょっとただの恋愛話みたいな話だけどつきあってください。

何年も前の話。
私は今は結婚しているが、当時は独身一人暮らし。
男性関係は荒れていて、この時はある年上のイケメンと肉体関係にあった。
相手が私に対してヒマなときの体目当てなのは知っていたし今後何も期待できないのはわかっていたけど
おぼろげに奇跡を夢見て私は彼にお熱だった。

ある日帰宅してトイレに入っていると
「イヌガミのオトコにゃあ気をつけにゃいけん」(たしかそんな感じ)
と老婆の声が語りかけてきた。

「イヌガミのオトコって何?」「一人暮らしの部屋に老婆の声ってヤバくね?」
今思い返せばこれがフツーの感想なはずなんだけど、そのときの私はボケーっとしていて
無意識に「イヌガミのオトコ」=彼だと理解して普通に老婆に返事をした。

「そんなことわかってるけど、でも好きだからしょうがないだよね~」

しばらくして「イヌガミのオトコって何?」「今のおばーちゃんの声なんなの?」
って思った。でも不思議と怖くはなかったんだ。
まあ関係ないだろうけどその彼は戌年だ。だから無意識に彼だと思っちゃったのかな。
理解できない出来事だったけど、それ以来少し彼との関係をどうにかしなきゃいけないなーと
意識するようになっていった。

しばらくして、彼から間接的にスゴい衝撃的なフラレ方をした。
年末に二人で会って、年明けにも二人で会ってその日は今までとは別人みたいに優しくて、
その僅か二日後別れていたはずの元カノをつれて私の目の前に現れ、私に対して暴言を吐いた。
つまり年末と年明けの間、つまり正月に元カノと会い、年明けには私に対する接し方が元カノ仕様に激変したということだ。
そのことは私とっては彼をあきらめるのに充分だった。
彼はフッたつもりもなければ関係を切るつもりもなかったっぽいけども。
後日こちらが訊いてもいないのに「アイツ(元カノ)とはヨリを戻したわけではないんだ」なんて
言い訳みたいなことを言っていた。私もスッパリと彼から離れられなかった。
でもこれ以上傷つくのが怖くて少しずつフェードアウトしたんだ。

数年後
私は別の男性とおつきあいをして結婚した。
その数年後彼はやっぱりその元カノと結婚した。
…そして彼が結婚してからすぐ、彼のご実家に次々と不幸が襲いかかり、
その後奥さん(元カノ)を難病が襲ったと風の噂で聞いた。

私には誰かとても強い方がついていてくれて、護ってくれたんじゃないかな。
とか勝手に思っている。関係ないかもしれないけれど、とても優しいそのおばあちゃんが護ってくれたのかな、とか思っている。

でもイヌガミのオトコってなんなんだろう。未だにわからない。
もしこのくだらない恋バナを読んでくれてイヌガミのオトコという言葉について考察があるという方は
ぜひお話を聞かせて下さい。
よんでくれてありがとう。

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