迎え

239 :エソ ◆0ODRXCXCaY :2006/08/12(土) 03:34:38 ID:NHqbGaFx0

祖母から聞いた話。 

祖母の義母が入院中に危篤になってしまった。 
もう覚悟してください、と医者に言われたので泊まり込みで看病していた。 

泊りが始まって三日目。 
相変わらず義母の意識は無いままだ。 

祖母はいつの間にか寝てしまった。目を覚ましたのは真夜中だった。 
突然、カーテンと窓が開いた。きちんと閉まっていたのに全開に。 

次の瞬間、意識の無かったはずの義母が、 

「○○ちゃん(義母の姉の名前)かい?」 

と言った。 
祖母はそのとき悟った。「ああ、お迎えが来たんだ」と。 

やはり、義母は夜が明ける前に息を引き取った。 

―終― 

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