本屋へ向かう途中

451 :本当にあった怖い名無し[sage] :2007/12/26(水) 12:26:03 ID:GLaJzqLOO
数年前の話 
仕事が終わってから少し遠くの本屋へ予約してた本を取りに行くことになったんだ。 
近道をしよう、と国道ではなく平行して走る農道へと入って暫くのこと 
喉が渇いたし国道へ戻り自販機で何か飲もうと思った 
…戻れない。 
すぐそこへ街灯が光り 
車がバンバン走ってる道が見えるのに近寄る事も出来ないんだ。 
カーCDは何巡もして煙草は灰皿にたまってく 
それどころか同じ道を走ってる気さえする… 
もう時間内に本屋へ行くのは諦めた。

ふと古ぼけた雑貨店を見つけて中へと入る 
私「すみませーんコレとコレください」 
欲しくもない菓子をレジへ持っていく。 
私「あの、道に迷ったみたいで国道に出たいんですけど…」 
店員「その角を左」 
ぶっきらぼうに答える男に礼を言うと、再び車を発進させる。
だが国道へは出ず、道は暗闇を進むばかりだ 
(何…だよ…これは…!) 
もう気が狂いそうになる寸前、その四つ角へと戻った私はハンドルを右へと向けた

あっさり国道への道が開け、まぁ間に合わないだろうと向かった本屋で 
再び驚いた。 
そんなにも迷ったのに、普通に国道を走っても一時間はかかる道のりを40分で着いてたんだ

何巡もしたCD 
雑貨店の店員の言葉 
誰一人信じてくれないけれど本当の話。

前の話へ

次の話へ