昼寝

130 :キングケロニャン :2006/08/11(金) 23:59:56 ID:sVdBg0kC0
今はもうないけれど、昔はよく金縛りにあっていました。 
そんな昼下がりの午後の出来事。 

私はバイトに疲れ、昼寝をしていると金縛りにあいました。 

「またか・・・」 

結構頻繁に金縛りにあっていたので、慣れっこでしたし、 
気合入れて思いっきり動いたら解けるので、今までは気にしませんでした。 
そう・・・いつもはそう思うのですが、その日は違ったのです。 

「何かが違う・・・怖い?」 

そう感じました。明らかに奇妙な感覚で、恐怖で身体が縮こまってしまったのです。 
「落ち着け」と自分に言い聞かせ、うっすらと目は明けるので、恐々と見ました。 
私は仰向けに寝ていて、布団の横には本棚があり、本が見えました。 

131 :キングケロニャン :2006/08/12(土) 00:00:55 ID:sVdBg0kC0
と、その瞬間私の顔を覗き込むように黒い何かが見えました。髪の毛です。 
前髪が見えた瞬間ぎゅっと目を閉じました。怖くて目なんか開けられません。 
すると今度は頬のあたりに生暖かい息が当たってきました。 
それが頬の辺りから耳の方に移動した時気づきました。 

何か・・・しゃべってる・・・? 

ぶつぶつと何か耳元で仕切りに呟いています。 
もう私は訳が分からず心の中で「南無阿弥陀仏・・・どっか言って下さい!!」 
と叫んでいました。 

それからどれ位か経ち、どうやら私は気を失っていたみたいです。 
家には誰も居なく、誰か帰ってきた訳でもありません。 
だいたい、私の寝てた頭の方はすぐ壁で、誰か覗き込もうとしても無理なんですから。

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