1341 :名無しさん:2011/08/20(土) 21:53:04 ID:NK0nhr..0
去年の夏、飯が出来たからって母親に呼ばれて下に行こうとしたんだ。そしたら寝室のほうから
なんか光りがもれてたんだ。ちかちかしてたから誰かテレビみてんのかなと思って寝室に行った。
そこでその日は弟と俺と母親の3人しか家にいない事を思い出したんだ。だから多分弟だと思って気軽に
開けたんだ。
そしたら、真っ暗な寝室で案の定弟がテレビを見てた。なんかどっかのバライティ番組だった気がする。
「何でそんな暗い場所で見てんだ?」
って聞いても返事がない。俺は部屋の電気をつけてやった。
集中してんのかなと思ってそのときは「飯が出来たってよ。早く降りて来いよ。」って行ってドアを閉めたんだ
そしたら、驚くくらい近くで
「うん。」
って聞こえたんだ。多分耳元くらい。
驚いて振り返っても誰もいなかった。横に轢くドアとその横に鏡があるだけだった。
俺は怖くなって急いで階段の電気をつけた。もちろん誰もいなかった。
そしたら突然携帯が鳴った。めちゃくちゃビビリになってた俺は飛びのいて頭を壁にぶつけたんだけどその話はいい。
液晶を見たら知り合いだった。それを見たとたんかなりほっとした。これ以上なんかあったらショックで出そうになってたくらい。
それからしばらく知り合いと話した。5分位かな。通話をきって、おかしい事に気がついた。
全然弟がその部屋から出てくる気配がない。そんなに面白い番組だったかな?と思い返してみてもう一つ変化に気がついた。 

さっきまでやってたバライティ番組の音が異様な音に変化してた。でもその音は聞き覚えがあった。
もう一度ドアを開けてみて、その音はなんだったかを思い出した。テレビでよくある砂嵐の音だった。
弟はさっきよりも近くでテレビを見ていて、凝視するその先には砂嵐の画面が映ってた。
俺は背筋がぞっとして声が出なかった。よく見たら部屋の電気も消えて薄暗くなってた。
でもその後姿は完璧に弟だったから、勇気を振り絞って言った。
「・・・そろそろ降りて来い。あと暗い部屋でテレビ見てると目悪くすんぞ」
また弟は答えない。俺は怖くなってドア閉めて部屋から出た。そしたらまた耳元で
「わかった」
って声がする。もう何がなんだか訳が分からなくなって急いで自分の部屋に飛び込んだ。
そしたら階段をドスンドスン上がってくる音がした。何かと思ったら急にドアが開いて
「早く降りて来い!」
って母親に怒鳴られた。めっちゃ(´・ω・`)しながらも、助かったと思った。怖さとかいろいろ
なくなったし、弟にもなんかあったんだろう、相談に乗ってやろうかって冷静になれた。よく考えたら、距離も近いし耳元で聞こえたのも錯覚だろう
って思ってた。
それからもう一回、弟を呼ぶためにドアを開けた。
テレビの画面が、放送終了の画面になってた。
弟はその画面を直視したまま動かなかった。そのとき俺の寒気がピークに達した。
「早く降りて来いよ・・」
ボソッと言って逃げるようにして部屋を出ようとした、そしたら
「わかった。すぐ行くよ」
って返事が返ってきた。その瞬間すごいほっとしたんだ。心に余裕が出来てたそのときの俺は
「悩み事があったら相談しろよ。」
とまで言ってやった。返事はなかったけどたぶん嬉しいんだろうと思ってた。
それからドアを閉めて下に行こうと一歩踏み出した。そのときに、
「ほんとうに?」
って声が背中からした。間違いなく。ドアを閉めても開けても同じ距離で声が聞こえた。
俺はそんとき背中の後ろに誰かいるって思ってた。
その時不意に、鏡と目が合ったんだ。その鏡が映してたのは、
ドアの隙間から俺の首をつかもうとする真っ白で血の気のない腕だった。しかも一本じゃなくて三本。
俺は逃げようとしたんだけど遅かった。ものすごい力で首を絞められたまま寝室に引きずり込まれた。
引きずられたまま俺は寝室の中を見た。真っ暗な部屋でテレビも何もついてない。外の風景も雨戸がしまってるみたいで何も映ってなかった。
その中で、弟はいなかった。どこにも。
俺はそんとき死に物狂いで木の柱をつかんで自分の体っ張り起こしてそのままドアを連打した。
「助けて!助けて!」って叫びながら。ドアはあかなくて、壊れてしまえ!と思ったけどまったく壊れる気配がなかった。
正直終わったと思った。だけどそんとき突然ドアが開いて
「うるさい!近所迷惑でしょ!」
って母親が怒鳴り込んできた。そのとたん俺を引っ張ってた何かは消えて、視界が開けたんだ。
そしたら母親が変なこと言い始めた。
「あんたさっきから気持ち悪いわよ!暗い部屋で一人でテレビ見てるし!かと思ったら自分の部屋にいたりするし!こんどはどうやったか知らないけど
外から鍵かけて一人で遊んでるし!」
「え?」
他二つは聞き覚えあったんだけど、最初のが分からなかった。俺は暗い部屋でテレビなんか見てない。
そしたら下でバタン!って音がした。俺は恐る恐る
「K(弟の仮名)は?」
「Kならもうとっくに下で待ってるよ!」
って言った。なんか突然腹痛を起こしたそうだ。それが関係あるかどうかは分からないけど。
部屋から出る前に、もう一回鏡を見たんだ。
そしたら鏡の端、手が出てきたところだけ亀裂が

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