堂々巡り

278 :本当にあった怖い名無し[sage] :2006/03/32(土) 19:33:39 ID:Xm2dz9Tm0

ちょっと話が長くなるけど聞いてくれ。
ある日友人が狐にばかされたと言ってきた、もちろん俺は信じてなかったワケだが…

友人ケンジが県外からの帰り道、ある町中でずっとまっすぐ進んでいるのに同じ交差点に戻ってしまうと言うことが起こった。
しかも交差点のいろんな方向から出てきてしまうらしい。
他に車は無く、人もいない 誰かに付いていく事も出来なかった。

ガソリンも無くなりかけ、パニックになり友人タカシに電話した(時間が夜中だった為一番起きていそうなタカシに電話した)
電話に出たタカシにこの状況を話したが、もちろん軽くあしらわれブチっと切られてしまった。
他の誰かに電話しようとしたとき目の前にコンビニが見えた。
ケンジはいつのまにか魔の交差点から抜け出ていた。

俺はケンジからその話を聞いても、
暗かったし知らない町だから進んで無いように思えただけじゃねーの?としか言わなかった。

それから一月ほど経ったある日、俺は仕事が終わったらタカシと遊ぶ約束をしていた。
仕事が終わりタカシに電話すると、
「今パチンコ屋にいるんだけどちょっと待って。今向かおうとしてんだけど…もう一回かけ直すわ」
と慌てて電話を切られてしまった。

勝ってて辞められなくなってるんだろうなと思い腹を立てていると、思ったより早く俺の前に現れた。
「勝ったんなら何かおごれよ」と言うと、タカシの様子がおかしかった。

タカシが興奮して話し始めた。
タカシは俺の仕事が終わる時間を見計らってスロットを辞め、車に乗り込み立体駐車場の矢印に従って車を走らせた。
だけど一向に出口が見あたらない。

出口と書かれた矢印があるのに下へ降りる道が無く、3階の駐車場を何周もしたそうだ。
下の階や屋上へ上がる道も無く、完全に3階の駐車場が孤立した状態だった。
人の出入りの激しいパチンコ屋だったのに誰もいない。
パニックになり逆走までしたが出られず、15周したあたりで俺からの電話。

取りあえず落ち着こうと思い、すぐ電話を切り、
もう一周してダメならもう一回スロットを打とうと決めぐるっと回ると…出れた!!

タカシはケンジが言っていたのはコレだったんだよ!!と大興奮。俺は半信半疑。
タカシがケンジを呼び出し、3人で飯を食べているときもその話で2人は騒いでいた。

「今考えて見れば俺のかーちゃんもあったんだよ」とケンジが話し出した。
2月ほど前ケンジのかーちゃんが運転中迷子になった
場所がケンジの会社の近くだったためケンジに電話してきたが、
ケンジは仕事中でそれどころではなく、取りあえずコンビニで道を聞けと軽くあしらったそうだ。

ケンジが帰宅した時にはかーちゃんは家にいて、夕飯の支度をしながら、
「進んでも進んでも何でか同じ所に戻っちゃって、
他に車や人がいなかったから誰にも道を聞けなくてあせったわ~、いつも通っている道なのに何故かしら?」
何て話していた。

そうだ。人ごとに話を聞いていたが ふと次が俺だと言うことに気づいてしまい
急に怖くなってしまった。

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