掴む人

54:本当にあった怖い名無し:2006/03/32(土) 00:53:56 ID:TptmrzYoO

この話は大学に居た時の話。霊感?って言うかその世界の事を深く知ってる人と出会った時の事。

当時俺は幽霊とかって全然信じてなかったんだけど、大学入って、二ヶ月も経つともうすっかり信じてた。 
その二ヶ月の間に何があったかって言うと、ある人に出会った。 

きっかけは幽霊信じてる友達に「霊なんて居るワケないし。そんなに自分は特別なんだって思いたいの?」って言った事だった。 
その時の俺は何か機嫌が悪くて、次の日に凄く後悔した。 
そしたらそいつ、「ちょっとついて来い」って次の日にやって来た。昨日の事怒ってんのかなー?なんて思ってたら、 
会わせたい人が居るって言って、食堂に連れていかれた。 
でもって、食堂で待ってたのは優しそうな女の人。童顔で目が少し垂れ気味で、可愛いなーって思ったのを覚えてる。 
その人見てたら友人が、 
「じゃ、あの先輩と話てみ。信じるようになるから」 

はあ?教祖かなんかか?って思って、用心しながらその人に向かい合う席に座った。 
そしたら 
「肩凝ってない~?」 
ってふにゃふにゃ~って感じで笑いかけて来て、何か毒気抜かれちゃって。 
それにここ最近肩が妙に凝ってたのも確かで(今思うと異常に凝ってた) 
「あ、凝ってますね」 
って言った。 
そしたら、やっぱり~?って言いながらまたふにゃふにゃ~って笑って、 
「じゃ~揉んであげるね~」 
その人、席を立って俺の後ろに立つと、肩を揉み始めた。これがヤバイくらい気持ちいいんだ。 
「あーやば、気持ちいいっす」 
「でしょでしょ~」 
で、気持ち良すぎてだんだん眠くなってきた。 
「あ、すいません、眠りそうっす」 
「あはは、寝ちゃえ寝ちゃえ~」 
そしていつの間にか眠ってたんだけど、突然ガバって目が覚めた。 
「あ、落ちたよ~」 
先輩が一言言った瞬間、目からドバドバ涙が出てきた。 
訳分かんなかったんだけど、なんか悲しくて涙が止まらなかった。 
「大丈夫大丈夫。悲しいよね。大丈夫」 
先輩は俺(?)を慰めてくれた。で、それから俺は霊の存在を信じる様になった。 


後で先輩に聞いた所、その時俺の肩についてたのは、【掴む人】って種類の霊だったらしい。 
先輩が言うには、俺は霊感は人並み程度、普通くらいらしいんだが、異常なくらい【掴む人】を引き寄せる体質らしい。 
しかも肩を揉んだ次の日、また【掴まれて】たとの事。なんなんだ、俺w 
その事があってから、俺はだんだんとオカルトにはまり出して、先輩から色々教わったりして、いつの間にか、 
先輩の事を先生、て呼ぶようになってた。それから先生とその仲間?と色んな事に首突っ込んだりした。 
その話は、よければまた今度したいと思う。 

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