急ブレーキ

匿名さん  2008/04/21 00:03「怖い話投稿:ホラーテラー」 
それは、とても寝苦しい夏の日におこりました。

わたしは、あまりの暑さに
窓を開け、網戸にして眠ろうとしていました。

しかし、どんなに眠ろうとしても、
一向に眠気は訪れず、
とうとう、夜中の3時を過ぎてしまいました。

隣の部屋からは、祖父のイビキが聞こえるほど
静かでした。

そんな中、急に庭の方から、
自転車の急ブレーキの音が聞こえてきたのです。

窓が開いているので、
変質者が入ってくるのではと、
怖くなったわたしは、
急いで祖父を起こして、
外を見てもらいました。

しかし、外には誰もいませんでした。

祖父に窓を閉めてもらって、
その日はそのまま眠りにつきました。

次の朝、庭に出てみたら、
そこには、自転車の車輪の跡と、
急ブレーキを掛けた跡が
はっきりと残っていました。
でも、その車輪の跡は、
Uターンした跡も、そのまま突っ切った跡も何もなく、
途中でぷっつりと消えていました。

ちなみに、母もその急ブレーキの音が聞こえたそうです。

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