昔ばーちゃんから聞いた話

931 :本当にあった怖い名無し[sage] :2005/10/22(土) 11:34:10 ID:VjYZZPsx0

昔ばーちゃんから聞いた話を一つ。
第二次世界大戦中うちのばーちゃん(サノ)が10歳のころお姉さんと避難のために親元を離れ田舎の遠い親戚の家に預けられていた。
しかしこの村にも爆弾が落とされたくさんの人が死に親戚の人も亡くなってしまった。

サノとねーさんはそこにはいられなくなりその日のうちに隣の県にあるもう一つの親戚の家に行くことになりました。
空襲で線路は壊され歩いて行く事になりましたが道は険しく、食料不足のため治安も最悪でした。

人気の無い山道を選んだがとても寒く、そんなときは「新聞紙を服の中に挟むと暖かいよ」とねーさんが優しくサノを守ってくれました。
何とか県境へ入りそこからバスで親戚の家へ向かいましたバスの中でサノはいつの間にか寝てしまい、
起きると親戚のおばさんに起こされていました「よく一人できたね、サノちゃんはホントにえらいわー」と言われた。

起きると姉はいなくなっていたのだ。
それどころか姉は実家にいたときサノが9歳の頃にすでに肺炎で亡くなっていたのだった。
この1年間共に過ごした姉はこの世の人では無かったのでした。

前の話へ

次の話へ