おじさんの念

502 :本当にあった怖い名無し :2005/05/20(金) 21:18:06 ID:I6Vy6yr60

親戚に白血病を患ってしまったおじさんがいた。 
一回だけ病院に見舞いに行ったが随分弱弱しく様変わりしてしまっていて 
驚いた。いつもその人の家に遊びにいくと、縁側で猫と一緒に 
のんびりしていて(社長だったんだが、よくさぼるw)自分が悪さすると 
厳しくしかる人だった。 
見舞いに行ってしばらくしてから、当時まだ小学生だった自分は 
異様に死について恐怖感を持つようになった。死に近い人に会ったから 
か?とも思ったが、毎日その考えが離れない。何も手につかない。 
よくうなされて眠れず、なぜか戦争の体験談ばかり読みふけっていた。 
ある日の休日、突然今までの比ではないほどの言い知れない恐怖が 
自分を襲った。「怖い、怖い!!」と心の中で叫びつつ、床を転がって 
いると突然ふっ・・・・と今まで感じていたものが消えた。 

「あれ?」なんでだろうと考えていると、電話が鳴った。 
「いま、××(おじさんの名前)おじさんが死んだって」 
なぜ自分なのかわからんが、あの訳のわからん感情は、おじさんの感じていた 
物だったかもしれないと思った

後日談。 
それから葬式に出るためにそのおじさんの家に行くと、 
いつもおじさんの横にいる猫が仏壇の前に座っていた。 
この猫は大の子供嫌いで、少しでも近づけば逃げるのに 
自分がいるのに気づくと、向こうから近づいてきて 
自分の足をなめ、去っていった。 
それからなぜか、他のいとこ達にはなつかないのに 
自分にはなつくという状態が続いた。 
何か察するものがあったのかどうか。その猫は 
20歳と大往生で亡くなり推測しか出来ないのだが。

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