幽霊がいるので

160 本当にあった怖い名無し sage New! 2012/08/10(金) 02:37:49.70 ID:W2J4sK2e0

大学2年か3年の時の話。 
その日飲み会があった俺は帰りのタクシー代を渋って 
同級生の女友達に電話してみた。 
なんと迎えに来てくれるとのこと。 
俺は30分ばかり待つ。その子の名前はKとしておこう。 
俺は酔いながらも「いや~悪いね~K」 
とか調子のいいことを振りまく始末。 
15分後無事に俺家到着。 
「本当ありがとう、今度奢るよ」 
俺は1分でも早く寝たかった。実はべろべろに酔っぱらっていた。 
吐き気さえもよおしていた。 
ばたんQのごとく布団にヘッドスライディング。 
うあ~とかうえ~とか吐き気は止まらず。 
やばい・・・飲みすぎた・・・ 
明日は二日酔いだこりゃ。しゃあないな。 
そんなことを考えながら寝返りを何度もうつ俺。 

そのとき電話が・・・ 
ぶううううん・・・ぶううううん・・・ 
バイブで振動する俺の携帯ちゃん。夜は欲しかったのね。 
んなわけはなく、電話相手はさっき送ってくれたKからだった。 
お礼のメールをし忘れたからか・・・? 
俺もう死にそうなんですけど 
ナイアガラの滝よろしく四万十川を布団につくってもいいですか? 
なにこれ俺の万物創世記? 
もうやんなっちゃうなあ 
これだから女って生き物はさあ・・・うえ・・・ 
とかなりつつ電話に出る俺。 
「もしもし・・・K?どうしたの・・・?もう寝るとこなんだけど・・・」 
「あの・・・俺君・・・?実は私んちのコンビニの前に・・・」 

「・・・幽霊がいて帰れないの・・・」 
ええええええええええええええええええええええええええ 
コンビニって夜中でも明るいんですけどww 
幽霊いたって車の中じゃん?wwww 
通り過ぎればいいだけのことではwww 

なんなんだよこの展開はw 
もう俺いやだよ 
そんな俺は一応「まあ・・・幽霊いても帰れるっしょ?」 
みたいな適当なことをようやく北睡魔を受け入れ体制 
「でどうしたらいいの俺?もう寝るよー?」 
最悪な俺。 
「幽霊出るから泊めてほしいの俺君家に」
あーあ何を言ってるんだこの子は 
獣の中のハイエナとも呼ばれる俺の家に飛び込んでくるとは 
うほほーい 
「うん、いいよ」 
返事するっしょやっぱ! 
「鍵開けとくから入っていいよ」 
さらに5分待つ俺 
でも本当の恐怖はここからだった・・・ 
そのときの俺んちは部屋が2部屋あったのね 
ふすまで仕切れるんだけど 
俺が1部屋、Kがもう1部屋 
ふすまは開けっ放し 
しかたないから俺はカーッペットの上 
Kは俺の布団で寝る 
みたいな構図ができた 

なんか結局酔いの気持ち悪さが復活して早々に寝ようとする俺 
何十分か何時間経ったかわからない・・・ 
気持ち悪くて何度も寝返りしてたんだけど 
妙に寝苦しい・・・ 
ふとKはぐっすり寝たんだろうかと思い 
寝返りついでに目を開いてKの方を見てみたんだ 
まあ暗闇に目はなれてたから電気消したって多少は見えるさ 

正直Kは寝てると思ったから俺は薄目ではなくて普通に見てみた 
そしたら・・・ 
Kが全力で目をガチイイイイイって開いててこっちをじーーーーーっと 
見ていました 
もうやだ何これ 
何のフラグ回収ミスったのよもう 
俺硬直 
(・・・え?) 
見つめあう二人。恐怖。寒気。吐き気。尿意。 
今思い返しても1分は固まってたと思う。 
蛇に睨まれたカエル状態。 
ってあんたコンビニの幽霊に憑依されとるやん完全にww 
あかんでしょw 
どうりで寝苦しいわそりゃ 
あー殺されるんかなー食われるんかなー 
とりあえず般若心経となえとこー 
ついでに神様助けてーなんで俺を暗闇で凝視してるのー 


この話は大学卒業するまで笑い話になりました。 
普通にマジで怖かったです。 
あとKはこの話以外にも霊感JDだったのでよく事件が起こりました。 
おわり。 


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