チャラ男

886 本当にあった怖い名無し New! 2012/10/20(土) 17:12:05.47 ID:pIW1uiHg0

友人の話なんだが、男4人(ABCD)と女1人(A子)で心霊スポットに行ったんだ。 
5人とも仲が良くて、別々に同じ事を聞いたから作り話なんじゃなくて、ガチの話だ。 

その心霊スポットは今は使われていないトンネルで、そこに行ったのは夜8時ぐらい。 
Aの普通車に残り4人が乗り込んで行ったらしい。 
そこの心霊スポットは、私は地方から出てきたばかりで知らなかったが、この辺りではかなり有名らしい。 
旧○○トンネルっていう感じで呼ばれている。 

それで5人が着いた時には、1台の軽自動車が道路脇にあったらしい。 
人は乗っていない。 
「有名な心霊スポットだし、少し早い時間だけど俺たちと同じ肝試しか。」 
「これで知らない人が大勢いたら興ざめだよな。」 
みたいな事を話しながら車を路駐して、トンネルに向かって歩いたらしい。 

トンネルの入り口にはロープが張られてて、それを乗り越えて中に入ったらしい。 
その道中は誰とも出会わなかった。 

あとそのメンバーのうちABは柔道部でガタイはいい。 
CDはバイトぐらいしかしてないが、Dは身長180を超えている。 
ちなみにA子は頭は弱いんだが、可愛くて巨乳な。 
もちろんトンネルの中は電気も通っていないし、5人は携帯のライトで中に進んだ。 
それでだんだんと奥に進んで行ったが、特に何も起こらなった。 
最初の頃は5人で互いに驚かしあいっこをしてたが、飽きたらしくそろそろ引き返す事になった。 

引き返しながら歩いていると先の方に人影が見えた。 
二人組でギャル男まではいかないが、凄くチャラそうな男だ。 
「おーい、幽霊見えた??」 
「いやぁ、見付からないっすね。そっちはどうですか??」 
いきなり話しかけられて少しビビったが、Aは答える。 
「こっちも全然だわぁ。」 
お互い足をそこで止めて、チャラ男2人と5人で談笑する。 

するとチャラ男の一人が、 
「なぁ、お前ら旧々○○トンネル行った事あるか??」 
なんて事を聞いてきた。 

ACDはこの辺りが地元だからその旧々○○トンネルがどんな所かすぐ分かった。 
どうやら『旧○○トンネルはヤバい心霊スポットだが、旧々○○トンネルはもっとヤバい場所』みたいな心霊スポット。 
話には聞いたことがあっても3人とも行った事がないと伝える。 
地方出身のBA子も同様だ。 
「だったら俺達が連れて行ってやるよ。」 
するとチャラ男たちがそう言い始めた。 
俺タルパをこの目で目撃した事があるんだ 
いつものようにタルパと話してたら玄関から悲鳴が聞こえたんだ 
見に行ってみたらそれまで話してたタルパだったわ白黒っぽかった 
ベランダから外の道路でも見たことある 
これってやばくね?俺の頭がおかしいの? 
「うわ、俺終電の時間なんでそろそろ帰りますね。」 
「あぁ、そうだなよな。お前終電早かったもんな。俺達こいつを駅まで送っていかないといけないんで。」 
Cの言葉にAは同意を打つ。 
もちろん今は午後九時半を回ったぐらいで、終電というのはウソだ。 

「おいおい、終電なんて気にするなよ。早く全員乗れって。」 
「そうそう。それになんだったら俺達が家まで送ってやるから、行こうぜ。」 
その時5人はやっとチャラ男がおかしい事に気付いた。 
「心配するなって。もしかしてビビってんの??お前らさっき行くって言ったろ!!」 
「時間は大丈夫だって、ちゃんと車で送るから。」 
そんな事を言い始めて一向に食い下がらない。 
半ば逃げるようにして5人はその場から立ち去る。 
後ろから呼びながら着いてきたが、無視をして歩いていたらいつの間にかいなくなった。 
5人は安堵してすぐにその旧○○トンネルから帰った。 

「あいつら絶対頭おかしい。」 
「あぁ、だってそもそも軽自動車に大人7人も乗れないだろ。」 
AとCはそんな話をしていた。 
さらには車の中でA子が2人組最初出会ったときに、3人組に見えたなんて言い始めたりした。 
最初はまたお前バカな事言っているなぁ、なんて相手にされなかったが、黙っていたBが実は俺も……なんて言い始めるから、帰りの車内はその話で盛り上がった。
チャラ男二人の事なんて気にも留めず、すっかり忘れていた一週間後。 
A子にAから電話がかかってきた。 
「お前一週間前の事覚えてるか??」 
「肝試しの事??覚えてるよ。」 
「じゃぁ、2人組のことも覚えるよな??」 
もちろんA子は覚えている。 

「あの2人組……俺達旧々○○トンネルに車で何回も行った事があるから、連れて行ってやるって言ってたよな??」 
「うん、そう言ってたね。だからそれがどうしたの??」 
何度も念を入れて確認するAにA子は問い返す。 
「だよな、そう言ってたよな。いや実は……」 
少しAは口を濁らせながら話す。 
「今日聞いた話なんだけどさ、旧々○○トンネルは旧○○トンネルと違って車では行けない場所にあるだ。」 
「……えっ??だってあの2人俺たちの車に乗れって……」 
「だからおかしいんだよ。だって、旧々○○トンネルは旧○○トンネルのすぐ近くにある階段を上って行くんだから。」 
その瞬間A子はゾッとしたらしい。 
以上が今まで聞いた事がある話の中で、脚色の一切無い一番怖い話です。 

少し前に5人と会ってその事を聞けば、もしあの時車に乗っていればどうなったんだろうかと今でも気になると言います 
まぁ、A曰く「男はボコられてA子はまわされて終わりだったな。人間一番怖いわ。」と言っています。 

お付き合いありがとうございました。 

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