穴を通って

933 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/03/21 17:01

14年前、多摩川の河原から栃木の山中にワープした。
草むらに見つけた穴を5mほど進んでいったら、なぜか板壁に突き当たり 
その隙間から這い出てみると、森の中の腐りかかった社の縁の下だった。 
振り返って出てきた板壁を見ると、何十枚と色褪せたお札が貼られていた。 
混乱した俺はとりあえず泣き叫びながら山を下った。幸い少し降りた所で 
舗装された道路に出たので、そこを辿って町の交番に駆け込んだ。

不思議だったのは警察官たちの対応が素早かった事。支離滅裂な俺の言葉 
を遮っては住所氏名を確認し、テキパキと迎えの手配を済ませた。落ち着 
いた頃にいったい何が起こったのか尋ねてみたが、わからん謎だの一点張り。 
それは両親が聞いても同じ事だった。結局今もって何も分からない。 <終>

948 :933 :03/03/22 03:11
>>944 
その日は親戚の葬式だったのですが、年の近い親戚もいなかったため一人で 
河原を散策していました。例の穴は、川と土手の中間辺りのやや斜面になった 
ところで見つけました。間口は草に覆われていましたが、少し頭を下げれば入 
れそうだったので何の気なしに覗いてみました。なぜ穴の奥に進む気になった 
かというと、その穴は斜め下に向かっているにもかかわらず奥の方が暗闇では 
なかったからです。少し降りてみると、明らかに前方から光が漏れているのが 
確認できました。その時点ですでに???の心境でした。

前の話へ

次の話へ