Mの部屋

628 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/08/24 22:29
ちょっと前の話ですが。
久し振りに故郷に帰った時の話です。

6-7年ぶりに高校時代の友人に電話して、たわいもない雑談をしていたのですが、
同じクラスのMくんがいくら誘っても家から出ないみたいな話しをききました。
その時は引きこもりという言葉もそんなにメジャーではなく、一体どうしたん
だろうねーみたいなことをいっていたのですが、高校当時Mくんととても仲が良かった
私は、自分が声をかければMくんも外にでてくるんじゃないか・・
とちょっと傲慢にも思ってしまい、電話をした友達と一緒にMくんの家に行きました。

チャイムを押して、玄関まで出てきたMくんは高校当時の面影がないくらいやせほそっていました。
一応、玄関までは出てきてくれたんですが、どうしたん?お茶しにいこうやー、とか
なんかあったん?みたいに話しかけても、笑顔で首をふるばかりで会話になりません。

もしかしたら、俺と一緒に来た友達となんかあったのか? とも思い、
「Mとふたりで話したいから・・」というと、そいつは街へパチンコしにいきました。
しかし、(パチンコに行った)Oちゃんとなんかあったん?とか聞いても
首を振るばかりで話がすすみません。ちょっといらいらしてきた俺は
なかば強引にちょっとなかいれてーや、なかで話そうぜ、とMの部屋に入りました。

Mはベッドにこしかけ、俺はその対面のクッションにこしかけるつもりで話しました。
ちょっとでも空気を重くしないためにテレビをつけっぱなしにして、
いろいろ聞いたり話したりするのですが、「べつに・・」とちょっと悲しげな?
笑顔で首をふるばかり。

そして・・

俺はベッドの下を何気なくみて、背筋が凍りました。

ベッドの下には

無数の
150cmくらいの
ぺらぺらの
加護の切りぬきが 

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