893絡みのトラブル

151:1/4:2008/12/25(木) 01:31:32 ID:Zg+65+e20
俺の友人に一人だけ霊感があると言う奴がいる。 
仮にAとするがそいつは「どうせ信じないだろ」っていって
俺以外の奴には霊感うんぬんの話は一切しなかった。 

付き合いは長いものの俺が知ったのは一年ほど前の事で893絡みの金銭トラブルに 
巻き込まれた時の事をふとこいつならいいか…
と打ち明けた時に皆色々抱え込んでるんだなって 
ボソっと漏らした程度でいくら俺が「信じるから!」といっても 
「知らん人間が語ったらあかんで…」と寒気を感じるような押し殺した声で呟くだけだった。 

しばらくは俺たちのタブーとして一切触れずに過ごしてたんだが
ある日の夜同級生の女(B子)からカラオケのお誘いを受けて、
むこうはバイト先の友達(C子)も連れてくるってんで俺はAを誘った。 
4人で二時間ほどカラオケした帰りの車の中でC子が私には小さい頃から霊感あって云々… 

の話を突然し出したもんだから俺は焦ってAを見たが
助手席で「へー」とか「そっかぁ」って相づち打つ程度で 
目立ったアクションは無かった。 
女の子を送った帰りAがドンキホーテに行きたいと言い出したので二人で向かった。 

普段Aはオシャレやファッションとは無縁の人間なんだが帽子が欲しいと言い出したので 
俺は「おっ、色気付いたか!もしやさっきの女のどっちかを気に入って!?」と思い 
あれやこれやと提案したが「お前のセンスで決めてくれ」と言うので俺のオゴリだとキャップを買ってやった。 

Aは買ったそばからその帽子を目深にかぶり終始無言…。 
帰りの車の中で俺は帽子も含めて気になって仕方なかったので
「なぁさっきのC子ちゃんて…」というと 
「ねぇよ」と即座に食い気味に返された。 
さらにまた押し殺したような声で「気持ち悪りぃ…クズマ○コが」と吐き捨てたので 
「なんか嫌な事でも言われたんか!?」と俺は焦って聞くがAは 
「……あんな汚いもん久々に見たわ。お前に帽子まで買ってもらう始末になるし」 
と意味不な事ばかり喋り続けた。 
とりあえず普通じゃない気配に俺はもうこの話題には触れずAを送ってその日は帰った。 

しばらくお互い忙しかったのもあってAとは会ってなかったんだが 
俺が寝てる時に携帯が鳴ったので寝ぼけて電話に出るといつぞやの893だった。 
「久し振りやのぅ、元気しとるんけ兄さん?なん…べん!も電話したんやけどの」 
「………、お宅らとは念書まで書いて縁切ったはずやけど…」 
「え!?何!?もっとハッキリ喋ってくれ!!あのなぁC子っちゅう子知っとるやろぅ!?」 

この時点でテンパリつつトラウマがっつり
フラッシュバックしつつお目めバッチリな俺は色々考えながら 
「知らん。人違いちゃうんかいな、お宅らとは関わりたくない…」 
と何とかしらばっくれるが893はほとんど俺の話しなんか聞いて無い 
「わしらかてお前みたいなもんと関わりたくないがな!ところがやな、まぁ聞きいなぁ 
 C子っちゅうのを追っかけとったらな、うちの姪っ子の友達や言う事なんや、B子のな 
 お前もようよう知っとるやろ!?B子はわしの姪っ子に当たるんや 
 ほんで蓋開けて見たらわしの姪っ子のお友達がお前やったいうわけや!?」 
……!!俺がトラぶった893の実の姪っこがB子だという事実に俺驚愕 

「知らんは…そんな事。初めて聞いた。とにかくC子なんて奴知らんよ、もう切るで…」 
「何!?電話遠いのぉ、お前今どこおんねん!?まぁええ、なんぞいい絵描けんかのぅ?」 
すなわちC子捕獲作戦に協力しろとこの893は言いたいのだろうが
俺はとにかく関わりたくなかったので 
「だからC子なんて知らんゆうてますやん。お宅の姪っ子さんに聞いてくれ」と言って電話を切ろうとしたが 
「……まさかお前なんかわしの事いろて……またしょうもない絵描いてのと違うやろなぁ?」 
鳴り響くドスの聞いた声に半泣き&勘弁してくれ状態 

「C子なんて女ほんまに知らんし……B子ともあれから会ってない」 
「なぁ○○君や、あんたさえうんと言ってくれたらな、わしも安心なんじゃ」 
上から下からこの上無いしつこさに俺ついに根負け… 
「B子に聞いて、なんぞ言って見る…どうせお宅からB子に強く言えへん理由が……」 
「そうか!?ハイハイわかったよ!!」プチッ...ツーツー…… 
相変わらずの理不尽さにトホホな俺 

すぐにB子に電話して事情を説明したら号泣。 
B子いわく自分が893の姪っ子である事はずっとひた隠しにしていたし 
まさか俺と接点があった事など知らなかったとの事。 

急に家に電話が掛かって来てC子と俺と
もう一人でカラオケに行っただろう?と893に言われ 
C子を今度連れて来い、それから俺の名前を出して
あいつとはどういう関係だ?関わるなと言われた事を泣きながら話した。

俺にその時点で連絡を入れなかったのは過去に893関係で家族一同 
嫌な思いをして来たので何もかも信じられなくなってどうしたらいいかわからなくなったとの事。 
とにかく俺はC子を連れて行く必要は無い、親しくないを通せと言ったが 
C子はあまりいい噂聞かないし、俺に迷惑掛けるかもしれないし
自分で何とかすると言って電話は切れた 
数日後、893からガンガンに電話が掛かって来た。 

初めは無視していたがいい加減怖くなって電話に出た 
「ハイ…」 
「相変わらずお前はなん…べん!鳴らしても電話に出んの!!こらカス!!」 
「なんでんねん…」 
「あぁ?お前も黒いの!えぇ!?B子がC子連れて来よったわ!! 
 お前に連れて行け言われたっちゅうてな!!うまい事絵描いてくれたやんけ!!! 
 相変わらずよう世間知っとるのぉ、クソガキが」 
「……!?(言ってねぇ!!)俺何も言うてませんで、ただB子にこんな事が」 
「ハイハイ、ようやってくれた。またなんぞあったらよろしく」 
ツーツーッ… 

どうやらB子はC子を893の元へ連れていったらしい…
C子に恨まれるのが嫌で俺に指示されたと嘘をついたのか、
俺を守る為にそういう事にしたのかは定かでは無いがそれ以来B子とは 
音信不通で連絡出来なくなった。 

この一連の流れを久し振りに会ったAに話した。 
ずっと黙って聞いてたAが話しを聞き終えてから「あのC子って子この前来たよ俺んとこ」 
と呟いたので俺は「?幽霊…?死んでんの?」とおそるおそる聞いてみた。 
「グチャグチャな顔してベーっと舌出してたよ。 
 詳しくはわからんけどあの子多分人殺してるよ、カラオケの時そう思った」 
「……B子はどうなってんの?」 
「知らんよ…でもB子ちゃんはC子ちゃんを恨んでたと思うよ、なんかC子ちゃんに対してドス黒いもんまきついてた」 

「B子は…C子になんかされて、…それで893に引き渡したんかな?俺のせいにして」 
「知らんけど…あのB子ってのも、相当黒いよ。お前にもまきついてた」 
「まきつくって何?」 
「本体とは違う方…やらしい顔してな、ずっとお前の下半身に絡みながらお前の方見てたよ… 
 自分が歌ってる時はずっとな……それ以外はC子ってのに凄い形相でな」 
今一要領を得ない受け答えばかりだったがAとの関係にもヒビが入りそうで俺は話題を変えた。 

「まぁいいや、帽子気にいったか?」 
「帽子被ったら見なくていいもん見ずに済むかなって思ったんだけどさ…… 
 ほらB子ちゃんいるじゃんそこ」 
………!! 
「嘘だよ、まぁあの子も死んでる気ぃするけどな」 

長文スマソ。色んな意味でシャレにならんかった。 

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