怪談・お堂の幽霊

498 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/08/14 13:48
>>495
キョーレツな話が見たいなら確か「本気で怖い話」とか「洒落にならないくらい怖い話」とか
いうスレがあったハズだから、そっちへ行ってみたら?

【怪談・お堂の幽霊】
ある古いお寺の小さなお堂に幽霊がでるという。
何でもその幽霊は、お堂に4人で居るときでないと出ないらしい。
1人でも2人でも3人でも5人でも駄目で、必ず4人の時なのだそうだ。

噂を聞いた大学生が、仲間3人と共にそのお寺を訪れた。
住職は、『あまりお勧めはできない』と渋っていたが、彼らの熱意?に負け、話をしてくれた。
「4人でお堂に入り12時の鐘を待て。12時になったら四隅の柱の前に1人ずつ立つのじゃ。
そうしたら北の柱の前に立った者は壁沿いに東の柱へ移動するのじゃ。お堂の中は真っ暗じゃが、
壁沿いに歩けば平気じゃろう。そして東の柱に着いたら、そこの前に立っている者の肩をそっと叩くのじゃ。
この時決して灯りをつけたり、声を出してはいけないぞ。
あとは同じように壁沿いに歩いては肩を叩き、時計回りに廻って居れば、そのうち幽霊が現れるじゃろう」

大学生は早速その晩、それを試してみることにした。 

【怪談・お堂の幽霊・続き】
俺達は仮眠を取り、夜を待った。やがて時刻は11時半を回り、俺達はお堂へ向かった。
お堂の中は住職の言う通り真っ暗だったが、4人は手探りであらかじめ決めておいた
それぞれの柱の前に立った。俺は南の柱の前だ。
「みんな準備は良いな?」「ああ」「いいよ」「うん」
その時、住職の打つ12時の鐘が聞こえてきた。
暗闇の中俺はじっと待った。やがて後ろから、ゆっくりと人の近づく気配と、静かな呼吸が聞こえてきた。
その気配は俺の真後ろで止まると、そっと肩を「ポンポン」と2回叩いた。
よし今度は俺の晩だ。俺は左手を壁に添えると、ゆっくりと進んだ。
やがて前方に人の気配がする。俺はゆっくり近づくと、そいつの肩を叩いた。

そうして俺達は幽霊が現れる瞬間を待ちながら、ぐるぐるとお堂の中を廻っていた。
だが何か現れる気配など微塵もなく、そのうち夜が明けてしまった。
俺達はすぐさま本堂に向かうと住職を捕まえ文句を言った。
だが口々に文句を言う俺達を制すると、住職はにっこり笑っていった。
「ほら、出たじゃろ?」

【終わり】

怪談ならぬ既出談だったらスマソ。 

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