お爺さん

593 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/06/01 01:55
私が生まれる前の出来事です。
当時、私の母は24で結婚し、新居で父と一緒に新婚生活をはじめました。
その家(私が12歳まで住んでいた家)は、4世帯はいるアパートを改装した
もので、外に階段がついており、主に2階が生活する部屋になっていました。
2階の一番奥に8畳の和室があり、母はそこで寝ていたのですが、夜中になると
どうも人の気配がするのです。でも横をみると父は寝ており、母はいつも
金縛り状態で、確かめる事はできなかった。「この家、私達2人の他に誰か
住んでいるのかしら」と、毎晩不思議に思っていたそうです。
 ある晩、ふと目が覚めると枕もとに人の気配がする。するとそこにはなんと、
目の潰れたお爺さんがいて、じっと母の顔を覗き込んでいるではないですか。
あまりの恐怖に目を閉じたいけれど、全身金縛り状態で、目も閉じれない。
結局だいぶ時間が経ってから、お爺さんはスッといなくなったそうです。

次の朝、母は父に「あの、この家、私達のほかに目の不自由なお爺さんが
住んでいすよね?」と尋ねると、「なんで知っているんだ?」と父は
驚きました。話を聞くと、両親が転居してくる少し前、この和室には父の
曾祖父が寝ており、数ヶ月前に亡くなっていたと言う事でした。
彼は目が不自由だったそうです。
母は私にこう言いました。「きっとひ孫にどんな嫁が来たか見に来たのよ。
美人だったので安心して成仏した事でしょう」←おいおい! 

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