彫刻刀

612 名前:恐怖の語り部 投稿日:02/10/16 01:00
ある小学校の図工の時間。

Sくんは真剣になって版画の仕上げに取り掛かっていた。
いつもSくんをいじめていたRくんは、
Sくんを脅かそうと、2本の彫刻刀を両手に持ち、
真剣に作業をするSくんの後ろに忍び寄った。
(頭の上からいきなり2本の彫刻刀を落として、
Sの版画に突き立ててやろう)
いきなり頭のうえから2本の彫刻刀が落ちてきて、
作りかけの版画に突き刺さる。

Rくんは、驚くSくんの姿を思い浮かべてほくそえんだ。
(あいつ泣くかもしれねぇな。まじでおもしろそうだ)
Rくんは2本の彫刻刀を両手に持ち、
静かにSくんの頭の上へともっていった。
Sくんはまだきづいていない。
・・・と、そのときだった。
Sくんは何かの気配に気づき、
よりによって真上に顔を向けたのだ。

グサ!!
「ぎゃーーーーーーー!!!」
Sくんの悲鳴が教室中に響きわたった。
その後、血の海と化した教室は大騒ぎになり、
Sくんは救急車で運ばれていった。

Sくんが入院してから2週間が経過した。


ガラガラッ!
突然、授業中の教室のドアが開いた。
Sくんだった。
Sくんは絵に描いたような笑顔でそこにたっている。
漫画のような笑顔だ。

そうちょうどこんな具合に・・・。
(⌒_⌒)

RくんがSくんの目に突き刺してしまった彫刻刀は、
2本とも丸刀だったという・・・。

この恐ろしい話を読んで眠れなくなってしまったかた・・・
申し訳ありません。 

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