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570 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :2001/07/26(木) 02:35
ずっと何年も前の、友人の夢の話。
私はキテレツな夢をよく見るので、いつも友人に話してたんだけど、
友人はあまり夢を見ないらしく、夢の話なんかしたことがなかった。
その友人が「変な夢みちゃった」と初めて話したのがこれです。

ビルが乱立している、「未来図」のような都市にいる。
ものすごく長いエスカレーターがあり、上り・下りの両方が見えた。
なぜか、そこにいるたくさんの人たちは、みんな帽子をかぶっている。
昔、小学校の運動会で使ったような、紅白リバーシブルになっている、
キャップのような帽子だ。
赤の帽子の人もいれば、白の帽子の人もいる。
エスカレーターを見ていると、誰か知らない男性がやってきて
「上りますか、下りますか」と聞かれる。
わからなかったが「上ります」と言うと、「じゃあ行きましょう」と言われ、
一緒にエスカレーターに乗った。
「あの帽子はなんなんですか?」と、その男性に聞くと・・・
「ああ、あれはね、生きられるか死ぬかの分別なんですよ」。
そして、男性は彼女に帽子を渡した。

と、ここでおしまい。
紅白のどちらが生で、どちらが死かはわからなかったそうです。
きっと友人自身はこの夢を忘れたと思うけど、なんだか、ゾッとして
いまだに覚えています。 

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