上に誰かいる?

716 名前:上に誰かいる? :2001/06/14(木) 12:18
テレビでガイシュツです。以下口語体。

私がまだ学生の時です。そのころ鍋がすごい流行っていて、私も友達と良く
鍋パーティをしていたんです。そして今でも忘れられない恐怖体験をしたんです。

 それは雨の夜の鍋パーティでの出来事でした。面子はいつもの通り、私と当時の
彼氏と、女友達1人と男友達二人でした。
 雨が降っているせいかいつものようなノリになれず、なんとなく手持ち無沙汰に
鍋をつついていました。すると友達のひとりが、
「なぁ、なんかしんみりしてるからさ。どうせなら百物語しねえ?」
「え!やだよ」「??百物語ってなに?」「おもしれーじゃん。やろーやろー」
「ん?Aちゃん(私の仮称)知らないの?」「うん、知らない」
「百物語ってのは蝋燭を百本立てて、みんなで一つづつ夜を通して怖い話を
していくんだ。そして一つの話が終わるごとに蝋燭を一本づつ吹き消すの。」
「それで最後の百本が消えたとき、何かが起こる!ってなものなのさ」
「えーこわいよー」「いいじゃん!はやくやろうよ」「それじゃ蝋燭もってくるね」
といっても私の家に蝋燭が百本もあるはずもなく、変わりに大きなアロマセラピー
用の蝋燭をテーブルの真中に立てて部屋を暗くして百物語を始めました。
暗くなると雨音がより大きく聞こえるような気がして私は薄気味悪いものを
感じました。 

話も進み、皆ろうそくに照らされているせいか、見なれた顔なのに
まるで見知らぬひとたちが部屋に集まってるようです。。
ひとりひとりが語る恐怖体験に部屋もより冷え冷えとしてきました。
しかし私はあまり怖い話を知らず、苦し紛れの話になったりしました。
そして、雨音を聞いてるうちに一つおばあちゃんに聞いた怖い話を思い出した
のです。ずっと忘れていたものでした。 

「みんな、この歌知ってる?」「え?なになに?聞かせて」「雨雨ふれふれ母さんが
蛇の目でおむかえ嬉しいな。ぴちぴちちゃぷちゃぷらんらんらん」
「あー知ってるって!ちょー有名じゃん。よく歌ったよ」「うんうん、これの
どこが怖い話なの?」「、、、、うん、、それじゃこの歌に二番があるって
知ってる?(正確には三番)」「え?、、しらない、よく歌ってたけど。。あるの?」
「どんな歌?、なんか怖いよ。」「うん、その歌は実は呪われた歌で、この歌を
雨の日に歌うと、、」「どうなるの?」「まずは聞いて。。」
 
  おやおや あの子は ずぶぬれだ 柳のねかたで 濡れている
                
       ぴちぴちちゃぷちゃぷらんらんらん

「なんか、、怖いっぽいね、、」「へー、どういう意味?」「この歌は
親子づれの様子を柳の下で濡れてる子供が見ているって意味なんだけど、
この歌を歌うとその子供が現れるらしいの。」「ぎょえー それって怖い。」
口々に言い合いながらしかし、もう怖いネタもなくなってきてたので、、
「なあ!最後にさ、その歌をみんなで合唱してから終わりにしねえ?」「うん、
そ、そうだね。じゃ歌おう!」
 そして奇妙な蝋燭のあかりのともる中での大合唱が始まりました。 

 おやおや あの子は ずぶぬれだ 柳のねかたで 濡れている

    ぴちぴちちゃぷちゃぷらんらんらん

その歌を歌い終わった刹那!!!!突然部屋は真っ暗闇に!
「きゃーーーーーーーーーーーー!!!!!!」「やだやだやだ!!なに??」
一同はパニック状態。そこに突如、、
「あはははははははは」わらい声とともに電気がついた。
見ると彼氏だった。「いやー びっくりするかなーと思って、怖かった?」
「怖かったなんてもんじゃないわよ!!まったく、、」と怒り気味だったのだが
じょじょに怒りが収まり、逆に楽しい気分になってきました。
 「なかなか良いタイミングだったでしょ?蝋燭吹き消したの」「まじびびった。
まじ」「むかつくー、」楽しそうにだべりあういつもの仲間。
 「それじゃそろそろお開きにしようか?」といって壁時計をみるといい時間でした。
「あれ?雨音もないね。あがったのかな?それじゃカーテン開けてみる」
 「うん、お願い」
そして私はカーテンを開き、絶叫しました。皆が目を見開いてみる窓。

 その窓にはくらやみの中てらしだされる無数の子供の泥の手形が浮かび上がってました。

家は2階建ての二階。時間は子供が出歩く時間ではありませんでした。 

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