山探索

877:05/10(土) 19:11 rsxj/n/+0 [sage] 
大した話じゃないけど、オイラが体験した事。 
休日の午後、ドライブがてら一人で近郊の山に登りに行ったんだ。 
でも、出発したとたんものすごい雨に。
まあ仕方ない、今回は登らず、登山口まで下見をしに行こうと、そのまま車を走らせた。 

登山口の手前まで来たところ、お寺があったので、せっかく来たんだしという事で寺見物をしていく事にした。
その頃には雨も小降りになって、折りたたみ傘で十分対応できるぐらいだった。 

そのお寺は山の中にあるにしては立派な物で本堂も開かれてたので 
手を合わせてから、いくつかある建物を回った。と、その中に「水子供養塔」ったのがあった。
これは別に昔からあったわけでなく、20年ほど前に作られたものらしい。
説明書きには「赤子の霊をなぐさめ・・・」細かい内容は忘れたけど、結構リアルな事が書いてあった。 

休日の午後、雨の降る境内に他に人はおらず、自分一人。
とくに気味悪いという事はなかったけど、妙にしんみりしてしまって、あれこれ考えながら境内を後にした。 

駐車場に止めてた車に乗り込むと、妙な感覚が。なんだか後ろが気になる。 
後部座席に誰かが乗ってる感じ。
ルームミラーを何度も見て、振り向いて人が乗ってないのを確認して、まあ気のせいだろと。そう考える事にした 

目的の登山口は、そこから林道を5分ほど上がったところにあった。
車が4台ほど停められる駐車場と、小さなトイレが一つ。ここもいるのは自分だけだった。
車を止め、ひとしきり辺りを散策した。さすがにそのまま山に登る気にはならなかった。 

車にもどり、エンジンスタート。と、キーがアクセサリーの位置まで来たときに、ラジオが流れた。
あれ?オイラエンジン切る前ラジオ聞いてたっけ? 
そんな事を考えたとたん、スピーカーから― 
「うううううううううううううううううううう・・・」 
男とも、女ともつかないような低い声が。
もう焦ったというか、恥ずかしい事にその場で凍り付いてしまった。体を動かす事が出来ず、頭の中は真っ白。 

ほんの数秒だったと思う。
スピーカーからは普通の番組が流れ出したが、それでも周りに何かいるんじゃないかと恐ろしくて、しばらく固まってた。 

と、十何秒か立って、取りあえずこの場から逃げ去りたいと慌てて車を出した。 

寺の近くまで降りて来て、まずは落ち着こうと駐車場に車を止めた。
心臓バクバクしててそのままだと思わぬ事故を起こしそうだったので。
車の外に出て付近を歩く事数分。落ち着いて考えると、あれはラジオの放送の一部だった。
そういう番組だったと分かった。確かそうだったと。一人で来て若干雰囲気に当てられて、勝手にビビっただけだと。 
なんだか馬鹿らしくなって、じゃ、来た時とは違う道で変えろっかなんて、車の中でナビをいじり、帰り道を探してたところ・・・ 

右のミラーに、人影が。?と思ってしっかり見ると、誰もいない。気のせいか・・・
とまたナビをいじっていると、同じく人影、心なしか大きくなったような。気のせい気のせいとたかをくくり、しばらくすると。 

また人影。しかも3度目は、車の真後ろにいるような大きさ。これはたまらんと、道も決めずに車を発進させその場を後にした。 

こうして、オイラの山探索は、微妙な結果で終わったのでした。 
山は名久井岳といって、八戸の南にある山。麓の寺は法光寺といって、由緒正しいお寺らしいです。
全部オイラの気にしすぎ・・・だと思うんだけど、まあ、面白い体験ができたと、個人的には思ってます。
ちなみに後日山登ったけれど、その時は何事もなく、山頂から素晴らしい景色を楽しめました。 
以上です。長文&乱文すいません。 

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