キレる大人

528 1/4 sage 2012/08/29(水) 15:33:08.96 ID:N6iwRUe90
初めての修学旅行での話、かなり古い思い出になってきたからぶっちゃける 
たぶん中一の秋くらいだよな修学旅行初体験って 
場所もたぶん想像通り捻りもなく他の学校と同じ 
そこで泊まった旅館の話なんだけど、4~6人組で一部屋だった気がする 
しっかり覚えているのは洗面台 
覗き込んで「おーい」って言うと違う部屋にいる子に聞こえて返事がかえってくる 
古い旅館だし配管通して別の部屋の音が伝わっても不思議じゃない 
それにそこそこ大声じゃないと会話にならないからすぐに先生にバレてあんまり騒ぐなって注意された程度 
だけど子供にはいい玩具でどの部屋とどの部屋で会話出来るかチェックして遊んでた 
先生もたぶん毎度のことなんだろーから少し注意するだけで大体スルーだった 
問題は夜中に発生した 

夜はテンション上がるとはいえ流石に廊下にまで聞こえるほどの音量でヒソヒソ話はしない 
自分たちは枕寄せて普通にヒソヒソ話をしていたのに、いきなり先生がはいってきて怒られる 
「いい加減にしなさい!」って 
自分たちは不良(笑)でも優等生でもない当たり障りない普通の生徒だったから流石にビックリした 
深夜に寝ないで小声でおしゃべりがそれほど先生を激怒させるものかと 
でも先生はそう言った直後に洗面台の方へ向かった 
「ココで話してたのは誰か答えなさい」と言う 
それが水電話(確かそんな風に呼んでた)のことだとわかったので素直にやってませんと答えた 
すると先生がマジギレして鬼の形相で掛け布団を剥ぎ取って怒鳴る 
ちょっと脱線して学校の話をすると、うちはぶっちゃけると幼稚園くらいから高校まで一貫の受験校三ツ星レベルのいいとこってヤツだった 
先生も生徒も基本お上品、不良=髪をしっかり結ばないとか、制服のベルトでスカート丈を短くしている、
成績が悪い(最重要項目)とかそんなので卒業までたいしたトラブルはなかった 

昼食の弁当の中に果敢にも饅頭を詰め込んで食べているところを見つかりHRでこれはお菓子扱いなのか(お菓子持込は校則違反) 
弁当の範囲内で許可されるべきなのか先生vs生徒で熾烈な言語による闘争が起こり 
結果として売店で昼食時に販売されるものがすべて「菓子」パンと呼ばれる部類であること(惣菜パンは食中毒の問題とかで売っなかった) 
弁当箱に詰めて昼食の時間に食したということから、昼食時においてのみ「弁当箱に入っているのならば」饅頭も可という判決を勝ち取るレベルのトラブルしかなかった 
そういう環境にどっぷりだったからあの先生の怒りようは初めて見るマジギレで間違ってないと思う 
文字通り自分たちは凍りついたまま、先生は口調こそいつもの先生だったけど行動がありえないくらい乱暴だった 
腕をつかまれて「さっきまでここで先生と話していたのは誰?」と 
当時のあの部屋内のメンバーで自分がリーダー格?だったことと、実はこの水電話に気がつき大はしゃぎで仲間引き連れてチェックし回っていたのは何を隠そう自分だったので 
先生が自分を犯人と決め付けていることに今ならすごく納得がいく 
だけどやってないものはやってないし、涙溜めてやってませんって震える声で言うと周囲も○○さん(自分)はやってません!ってフォローする 
こっちが必死に泣くのを堪えてるのに背後では誰かがすすり泣きはじめ、ようやく他の先生が合流 

興奮するA先生(怒鳴り込んできた方)と騒がしいからやってきたB先生とその後ろに別部屋の子が二人ほど 
先生同士の会話でなんとなく状況を理解した 
発端はもう一方の部屋で夜中に洗面台から声がして眠れない怖いという報告をA先生が受けた 
A先生はどうせあの水電話だろうとわかってて、とりあえずその洗面台を通して注意してやろうと生徒と共に部屋へ 
洗面台から聞こえてきる気味の悪い声と先生が何を言っても怯まないことで「悪質すぎるいたずら」と判じた先生は一路この洗面台と繋がってる部屋へ 
そこが自分らの部屋なわけだがそれでも僕はやってない、本当に 
A先生は普段のお上品っぷりが嘘みたいに興奮してて、たぶんそれだけでヤバいのはA先生の方と思ったB先生がA先生を連れて教師の泊まる部屋へ 
次にC先生が来て本当にやってないのかと聞かれやってませんと答えると「今夜はもう寝なさい」とか言って放置された 
翌日、A先生だけ強制送還の知らせ 
説明もなしで消化不良だったから例の部屋の子とっ捕まえて事情を吐かせる 
と言ってもあまり情報は増えず、夜中に洗面台から声がしたから○○さん(自分)だと思った 
近づいたら日本語か?と思うような言葉がお経みたいにのろのろと聞こえてきたので怖くなって先生を呼んだ 

先生はしばらくソレと会話しようとしてたけどおかしくなり始めていきなりキレた 
この向こうにいるのは誰と聞かれて○○さん(自分)ですと言った、そもそもチェックして回ってたのが自分だし仕方ないんだけどね 
先生、来襲 
こんな感じ 
その後が滞りなく終わったけど、A先生はこの修学旅行以来キレやすくなったように子供心に感じた 
保護者会でも問題になったらしい 
結局、中学卒業を前にA先生も学校を辞めてしまった 

同窓会を開く折に自分もその幹事の一人を務めたのだけど、A先生とは連絡つかなかない&現在の連絡先の情報皆無 

同窓会で集まって昔話に花を咲かせていて修学旅行のネタが出た時も自分ともう一人がこの話を蒸し返したけど 
不思議なことに反対側の部屋にいたはずの人たち(当事者)が全員不参加で、参加していた先生ですら「そんなことあったっけ?」と
盛り上がらないまま次の話題に移った 
別れる前にどうしてもと思って絶対何か知ってるであろう先生を捕まえてあの夜のことを聞こうとしたら 
「あなたたちのいたずらじゃないことはわかってるから心配しないで」と誤魔化された 
そこんとこは別に心配してないけど、先生が何を持って「心配するな」と言ったのか深い意味があるならぜひ知りたいもんだ 
反対側の部屋にいた一人のことは最近、親づてで状況を知った 
長いこと欝を患って働くことも出来ず大学を途中退学して、人生も途中退場してた 
親同士の方が情報交換盛んだったりするから、今後も他の面子がどうしてるか、A先生がどうしてるか調べていこうと思う 
濡れ衣着せられかけたからっていうか、あの時のA先生の形相が今でも忘れられない  

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