疲れてくるとどうやら現実ではないものが見える

0462 本当にあった怖い名無し 2011/12/10(土) 05:45:28.95
いまさっきあったことです。
朝の4時とか5時は、深夜の接客業ではちょっと疲れてくる時間。そして自分は、疲れてくるとどうやら現実ではないものが見えるらしい。
仕事で訪れたのは京都のある一軒家で、ちょっと辛気臭い家だった。お客様はそこで一人で生活してる老人。
まず、玄関にたくさんの観葉植物が置いてあるのが目についた。しかも、それが全て赤い。燃えるように赤い。圧倒されながらも、ああ、綺麗だと思った。
特に靴箱の上の小さいの等は、あ、クリスマスだしポインセチアだと判断。後の植物は知らないが、ああ、こんなのもあるんだなって思う。とにかく、人の家をジロジロ見るわけにもいかないので、導かれるまま奥に入って、仕事を終えた。
「玄関綺麗ですね、クリスマスぽくて」
お客様に言った自分の言葉に、お客様は曖昧に首を傾げていた。
それは、玄関まで戻ってきたときに気づいた。並ぶ観葉植物の中で、赤いものなんて一つもなかった。ポインセチアに間違いないと思った鉢すら、黄変して枯れかけた草木だった。
入るときのあの見事な赤は、なんだったんだろう。
赤は警告の色だったのだろうか。そしたら自分にはこれから何か、起こるのだろうか。
終

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