一緒に
0433 一緒に 2011/05/06(金) 21:17:30.55 ID:R0y46Y9P0
昔の前の話
小学校高学年の頃、”たくみくん”という虫が大好きで、変わった友達がいた。僕は、”たっくん”って呼んでいた。
そんな彼と初めて話した時の事。
5時を過ぎているのに、まだ空は青かった。「日がのびたな~」とぼそり、蛇口を捻る。
クラブ活動が終わり、ヘトヘトになった僕はさっさと下校することにした。友達と学校の前で「じゃっまた明日」と言って別れた日だったと思う。
周りは、田んぼばっかりで何もない通学路を一人で歩いていると、補そうされた道から少しはずれた所に一人でしゃがんでいる男の子が目にはいった。
その子は、この前、隣のクラスに転校してきた子だった気がする。でも僕は、まだ話し掛けた事がなかったんだ。気にはしていたけどクラスは違うし、
皆みたいにわざわざ、行く気にはならなかった。 だけど今は、何となく話し掛けてみたかった。
「何してるの?」 少し緊張気味に声を掛けたみた。
「…………」
「…………」 聞こえてないようだ。そう思い。
帰ろうとした時「来ればわかるよ」と声がした。
そう言われ近くに寄ると信じられない物を見ていた。
すぐに異臭した…そこには、車に轢かれたのか、中身が飛び出した猫の死骸があった。
おもわず、叫んでしまった、反射的に後ろに下がった。臭いと見た事で吐き気そうになった。
「なっなにしてんだよ!!」 怒鳴ったつもりだった。
でも、まるで何も無かったように「見てるのさ」と返ってきた。
「どうして、そんな気持ち悪いのを!?」
うーん、と唸って声がした。
「おもしろいからかな」……………………………意味がわからなかった。
沈黙があった。 もう、この場から帰るべきだったかもしれない。でも、自分はおかしかった。聞いてみたかったんだ。
「何がおもしろいの?」 聞くと
こっちを振り向いて、えっ!?って顔をされた。 また、考えてるような仕草で、うーん、と唸りだした。そして、声がした。
「まだ、いたんだお前。帰ったっと思ってた。」………ずっといたよ!!
そう言うと話しだした。
「まぁ何か、おもしろいじゃん。俺、虫好きなんだよ。この猫は死んじゃったけどさ、ほかの生き物の役に立ってるんだぜ、ちゃんと。
死んでも虫達のエサになって、虫達はそのおかげで生きていける。おもしろいだろ。 俺は、それを見てるんだ。」
良くはわからなかったけど、でもスゴイなとは思った。
すると、その子は立ち上がり。ランドセルから手持ちの緑シャベルを出した。
学校に置いてあるやつだった。
その子は仕方なさそうに僕に言ってきた。
「そんな所いないで、こっち来いよ。今から埋めるからさ、手伝ってくんね」むし
「えっ…うん。 虫はもういいの?」
「飽きた」…………え!?
そう言って掘り出した。 道の端に埋めて、上に何だかわからない花を載せた。
最後に木の枝をさして、立派なお墓?が出来上がった。
その子は、ふー、と息をはいてから嬉しそうに言った。
「よし、オッケー。ありがとな」
「あっうん……」埋めてげるのは、別に良かった。でも、マジで気持ち悪かった…最悪だった。
僕の気持ちを知らずに彼は言った。
「俺、たくみって言うんだ。よろしく! あのさ、一緒に帰ろうぜ!」
空は、もう赤かった。

