公園の中をぐるぐる歩き出した

111 :本当にあった怖い名無し:2009/10/20(火) 22:11:30 ID:NFIIqftHO
俺、ダイエットにウォーキングをはじめようと思ってさ
近所にデカイ競技場があって、その横に公園があんの
夕方5時ぐらいかなあ、一人で行ったわけ
競技場には人がいるけど、公園には誰もなし
んで、俺は早速公園の中をぐるぐる歩き出したんだ
一周3分もかからない小さな公園で、競技場の方を見ながらゆっくり歩いてたわけ
だいたい6周目ぐらいかなあ
あっちから女が歩いてくるのが見えたんだよ
カジュアルな格好で歳は20代後半~30代前半くらい

俺はすぐに
「あ。なんか変質者に思われたら嫌だな~」
って思ったわけ
(一応俺はジャージ着てたし、ウォーキングっぽい歩き方はしてたけど、27の男が、一人で田舎の小さい公園歩いてたら怪しいかなと…)
んで、無意味に「俺はウォーキングしてるのですよ、お嬢さん」オーラを出してその女の横をすれ違ったわけ
んで別段なにもなくて、俺は「競技場の誰かを迎えにでも来たのかな?」とか思ってた

それでそのまま公園の折り返し地点にきたから、俺はUターンしたんだ
そしたら、その女が公園のトイレに入っていくのが見えた
「あんな汚いトイレ、よく入るなあ。競技場の方行けばいいのに」とも思ったが、別に気にしてなかった
それで3分後、また俺は折り返し地点をUターンした

そしたらさ、見てるんだよね、その女が
いや、普通に見てるんならまだいいのよ
トイレの鏡越しに俺を見てるんだよね、じっと
俺は「えっ!?」と思ってさ
自慢じゃないけどイケメンでもないし、そんな見つめられる理由もない
何より、じっと洗面台の前に立って鏡越しに見てくるその女が怖い
「な、な、なんだあの女?なんで見てんだ?」
多分、小声で俺喋ってたと思うね

まあ気味は悪かったけど、すぐどっか行くと思ってさ、トイレの方見ない様にして、そのままウォーキング続けたんよ
それで3分後、また折り返し地点、Uターン…
…やっぱいるのよ
さっきと同じ体勢、同じ方法で俺のこと見てんの
鏡越しにじっとさ
「?!まだいる!?なんでいんの?え?なに?なんなの?なんでさっきと一緒の感じなの?これデジャヴじゃね?ちょ、こえーよバカ」
また俺はそんな独り言をしていたと思う

…まあそこですぐに帰ればよかったんだろうけども、なんか「なんなんだあのクソ女!俺の方が先にいたんだぞ。先に帰ってたまるか!」と、意味がわからないプライド(負けられない戦い)が発動してさ、俺はウォーキングを続けたんだ

それから3~4周…ずっとデジャヴですよ、はい
その間中色々考えたね、俺は
①あの女俺に惚れちゃったた説

うん、ないね、ないない

②あの女キ〇ガイさん説

これは怖いぞ…でも、負けたくない!

③俺を変質者と思って警戒しちゃってる説

あ、ありえる!けど、負けたくない!

とか色々考えた

それから何分後ぐらいかなあ、一台の車が公園の駐車場に止まったんだ

中からオッサンが出てきた、50ぐらいのハゲたオッサン
そしたらさ、そのオッサン、そのままトイレ入っていくのよ、一直線に

俺は
「ヤバイよオッサン、オッサンヤバイよ」
って思ったと同時に

「なあんだ…結局ただの待ち合わせか、おどかしやがって」

と思ったんだ

けど…

2、3分で出てきたんだよね、そのオッサン、一人で

一人でトイレ入って、一人でトイレから出てきて、一人で車に乗って、一人でまたどっかに行った

…でもさ

女もいなくなってたんだよね

いつからいなくなったかはわかんない(なるべくトイレの方見ないようにしてたから)

ただ、オッサンが出てった時には、もう確実にいなかった

俺は

「??…あれ?オッサン今一人で車で行ったな…待ち合わせじゃなかったの?ただのトイレ?…
…てか、あの女は??」

そこで俺は初めて

「あれ…?ちょっ…あの女…まさか…」

って、「そっち」の方面の恐怖を感じたんだ

そっからはすぐ帰りましたよ、はい、プライドなんかありません

んで家帰ってすぐ味塩かけて風呂入って寝ました

…で後日談なんですが、友人にそのことを話したんですよ

そしたら

「お前すげーな、よくあんな所でウォーキングできるな」

なんて言うわけですよ。俺がポカンとしてたら

「お前知らなかったの?あそこの公園、前に若い女が殺されてんだぜ、俺らが小学生ん時」

…

それから俺はウォーキングをやめ、見事+5キロのリバウンドに成功しました

まあ、多少脚色はしましたが、ほぼ実話です

長文・乱文失礼しました~

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