女性の症状は改善せず

220 :本当にあった怖い名無し:2009/09/02(水) 20:13:42 ID:RCGMVuOu0
どこかの本で読んだ都市伝説

精神科医である俺の元にある患者が診察に来た。
20歳の女子大生で、1ヶ月前より突如、奇行を繰り返しため、母親が連れてきたのだった。
統合失調症と判断した俺は、精神系の薬の処方を指示。
これで症状は改善されるはずであったが、結果は惨敗。
まったく女性の症状は改善せず、むしろ悪化をたどる。
突然に、「はくちょーーー」と奇声を上げたり、暴れまわったり。俺は彼女の母親から、無能な医者としてひどく罵られた。
なんで、薬が効かないのかまったく解らない。ひたすら、彼女から事情を聞くいた。
なぜ突発的に一ヶ月前からおかしくなっていったのか、理由が解らないのだ。
通常、おかしくなるにしても、よほどにショッキングな事柄がなければ、突如に短期間で精神を病むことなど考えられないのだ。
何かのきっかけがないのかと、俺はひたすら些細なことで良いから、普段と違うことはなかったかを聞いた。
彼女からこの話を聞き出せたのは、本当にやっとのことだった。
「うーん、先生の言うとおり、どうでも良いということであれば、一ヶ月前、友達と渋谷へ遊びに行ったんだけど、終電がなくなってラブホテルに泊まったことがあったかなあ。」

俺は、藁にもすがる気持ちでそのラブホテルに泊まる(一人で)。
何かのきっかけで、彼女が大きなショックを受けたのかもしれない。
受付にいやな顔をされつつも、ホテルの部屋に入り、シャワーを浴びることにした。
シャワーを浴びる時、ふと、シャンプーの容器のふたを開けてみたのだが、シャンプーの中から妙な匂いがした。
いつも嗅いでいる様であり、それでいて、奇妙な匂い。
「精液の匂いだ」
と俺は、気付いた。
俺は、そのシャンプーを採取して、友人であり大学病院へ勤める医師へ分析を依頼した。結果、驚くべきことが解った。

『問題のサンプルからは、クラミジアの病原体が確認されたし』

彼女の病気の原因が判明した。
客の一人がイタヅラとして、精液をシャンプーの容器の中へ入れたのだった。そして、その客はクラミジアに感染していた……。

彼女の精神が精神安定剤で改善されないのは当然である。彼女の精神を病ましていたのは、頭皮から感染し、脳へ影響を与えていたクラミジア菌であるのだから。

彼女の症状は、抗生物質を投与することで、劇的に向上する。 

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