サッカー部引退イベント

181 :本当にあった怖い名無し:2009/09/01(火) 23:31:50 ID:4NbH5egh0
中学生の時でした。

部活で仲の良かった4人組(僕、A、B、Cとします。)で自分たちだけたちだけでサッカー部引退イベント的な事をしようという話になりました。
色々と意見を出し合って突拍子のないもの、あまりにもベタすぎるものなど色々な案が出ました。
そしてBが「○○神社で肝試しして強い精神力を身につけようぜ。」という事になりました。
「○○神社」というのは「○○の森」というちょっとした雑木林の中にあり、100段近くある階段の頂上にあります。
100段近くありますが一段一段がとても低いため、小学生でも軽々と上り下りできる高さです。
まぁ中学生の考えることなので脈絡のない、論理的でない案でしたが僕とA、Bはノリノリで実行するための計画を立てていました。
C一人だけあまり乗り気でなく、返事を求めても苦笑いをしながら「あぁ。」「うん。」というばかりでした。
一度皆で賽銭箱のところまで行ってマークをつけたうまい棒、ビデオカメラをセッティングする。
皆で階段の下に降りた後一人ずつマークをつけたうまい棒を持ち帰る。
その際うまい棒と自分の顔が写るようにビデオカメラに収まった後、階段の下に戻ってくる。という事になりました。

計画は決まりましたがまだ時間的に早いのでとりあえずうまい棒を買って僕の家で時間を潰すことにしました。
3人で盛り上がっていると
C「本当にやるの?」
B「やるよ!怖いの?w」
C「怖いというか。俺、そういうの見えちゃうから・・・・わかるんだよね。」
B「なんだそれwwwwまじCビビリwwwwwww」
A「見えるとかwwwwwww嘘つくなしwwwww」
僕「まぁ、今日は見えないっしょwwwwだいじょぶwwwwwwww」
C「お前らは見えないかもしれないけど気味が悪いってのはわかるだろ?なんでわざわざ・・・。」
僕「まぁまぁwwwwやってみなくちゃわかんねっしょwwwwwwwww」
こんな感じですっかり怯えきっているCを茶化していました。
そして日付が変わってすぐ、確か1時くらいだったと思います。ついに作戦決行です。
○○神社の鳥居の入り口に集合という事だったので行ってみるとAが先に着いていて、僕がついて10分くらいたってからBが来ていました。
Bが着いてから30分は待ちましたがCは現れませんでした。
B「Cバックレかよ~。」
A「まぁいいじゃんwwwいこいこwwww」
という事でセッティングをしに階段を上りました。

カメラとうまい棒のセッティングを終え、僕たちは階段を降りスタート地点に移動しました。
じゃんけんの結果A→僕→Bという順番になりました。
まずAがスタートします。持ち物は懐中電灯だけ。ルールを破らないように持ち物検査をして財布を没収という無駄な念の入れようです。
僕とBはAを待っている間談笑していました。しかし1時間経ってもAが帰ってきません。
B「さすがに遅いよな。」
僕「うん。探しに行ってみようか。」
という事で探しに行きました。まずうまい棒がある賽銭箱に行きました。うまい棒は一本減っていました。
どうやらAは賽銭箱までは来た様子。
手分けして探しましたが見つかりません。一人一個懐中電灯を持っているし、○○の森はそれほど広くないので迷うという事はないはずです。
それに小学生の時分はよく皆で鬼ごっこやかくれんぼ、エロ本探しなどしていたので隅から隅までわかっているはずです。
しかしAは見つかりませんでした。そして一旦引き上げようとBを呼びました。当時携帯電話など普及していなかったので名前を叫びました。
しかしBの返事はありません。Bまでどこにいったのだろう?と探しましたが見つかりません。
それほど広くない雑木林でしかも相手は真っ暗闇の中懐中電灯を持っているのです。しかしどこを探してもAもBも見当たりません。
さすがに中学生の自分一人ではどうしようもないと思い、とりあえず家にビデオカメラを持ち帰りました。
まずは僕たちがカメラのチェックを行っている姿が映り、その後下に降りていく様子が写っています。
さらにその約20分後、Aは息を切らせながら賽銭箱に走ってきました。どうやら昼間散々おちゃらけていたのにいざとなったら怖くなったようで手早く済ませたい様子。
息を切らせながらうまい棒を取りカメラにピースサインをするAが写っています。
しかしそのAの姿の後ろに違和感を覚えました。僕は巻き戻しをして良く見てみると細身の女性のような姿のものがAの後ろに立っていました。
そしてAは階段の方ではなく、あさっての方向へ猛ダッシュ。女性の姿に気づいたというわけではないようです。
ピースサインをして後ろを振り返るでもなく崖のある方向へと走り去ってしまいました。

そしてその丁度一時間後です。
Aを探す僕とBが階段から上がってくる様子がほんのりと写りました。
そこでAを探すため僕とBは二手に分かれている模様まで確認できます。その後は僕とBの姿はフレームアウトをしてAを呼ぶ声だけがします。
そして音声が不自然に途切れました。その直後、Bが写りました。懐中電灯を色々な所にあて、Aを探しています。
この間、音声はありません。そしてBがフレームアウトした直後、フラフラとBの後ろを着いていく先ほどの白い女性のようなものの姿が。
その後しばらくカメラの映像を呆然と見ていました。そして音声が戻ったようで虫の声、木の葉が風に揺られる音が微かに聞こえ音声が正常に戻ったなと思ったら

「つぎ・・・・」

という女性の声がはっきり聞こえ画面は砂嵐になりました。
これはさすがにまずいと思い。両親を起こして事情を説明。両親も夜遊びを叱る前にAとBの自宅に事情を説明しに行きました。
その間僕は家にいるように命じられて家で待っていると玄関のインターホンが。
出てみるとAとBが立っていました。
顔面蒼白で膝やあちこちに傷を作っていました。
AとBは僕の顔を確認するや否や助けてくれ!と僕にしがみついてきました。
錯乱する二人をなだめつつ、Aの家に電話をかけたら丁度僕の両親もAの家に着いたところのようで事情を説明したらすぐAとBの親御さんを連れて戻るとの事でした。
その日は僕はひどく両親にしかられ、AとBは自宅へ引き取られました。
AとBは2,3日で落ち着きを取り戻しいつもの調子に戻りました。
そしてCにこの事を話したら


「だから言ったのに。」
と薄ら笑いを浮かべていました。

以上です。僕の文章力ではこの恐怖は伝わらなかったかもしれませんが、実害をうけていない僕も恐ろしい気持ちになりました。
あと、Aは自分でうまい棒を取ったのは確認できたのですが、Bを探したときに無くなっていたうまい棒は誰が持っていったのでしょうか?
長文、駄文失礼しました。

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