一人多い

160 :本当にあった怖い名無し:2009/09/01(火) 13:47:55 ID:gAa9UnVMO
高校時代の話。
当時、男子校が共学になるってことで、校舎の改築がはじまってた。
学年ごとに違う校舎3つ、最後に1年の俺たちの校舎が工事することになった。
古い校舎だけあって、心霊話には事欠かない。
そこで、夏休みにはじまる工事の前に、噂の真偽を確かめに行くことになった。

集まったのは数人、他クラスのやつも混じってた。
夜中の校舎だけあって、雰囲気は抜群なのだが、正直男しかいないのは萎えた。
3階から2階、1階とだらだら見たが、特に何も起こらない。
廊下の端、体育館に続く外廊下の手前まできた。
何もない、もう帰ろうかという雰囲気になったとき、一人が小声で言った。

「誰かいる」

見回りにみつかったか、とびびったが、そうではなかった。

一人多い。

頭一つ高い位置に、顔が浮かんでた。
全身総毛立ち、金縛りが如く動けなくなる。
ぼんやりと浮かんだ顔には、何の表情もうかがえない。
恐怖がピークに達し、足がガクガクいいはじめた。

と、その顔の上に、何かがスーっと落ちてきた。

拳大もある、巨大な蜘蛛。
ツツーっと顔に落ちる。
顔、驚いた表情を浮かべる。
(´・ω・`)こんなんして、一回り膨らんだかと思うと、霧散していった。
おれらは逃げた。

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