エンジンがかからなくなった

109 :名無しさん@そうだ選挙に行こう:2009/08/30(日) 15:43:23 ID:B773U0G20
高校生の頃、地域で有名な心霊トンネルに友人数名と遊びに行った。
原付の免許をとったばかりで、さらに夏休みに入ったばかりで行くなと言われるほうが無理だった。
新トンネルと、旧トンネルに行き、中でクラクションもならした。
その時は特に何もなく、帰る算段になって、友人のバイクがエンジンがかからなくなった。

もともと調子の悪いバイクだったため、「祟りだ」と騒ぎながらも怖がるわけでもなく帰ることになった。
峠の途中にあるトンネルだったため、そいつはエンジンをかけずに下っていった。
そのバイクが途中から更にブレーキの調子が悪くなったようで、終始キーキー音を立て始めた。
ヘアピン手前でブレーキをかけた瞬間、まるで女の悲鳴のような音が出た。

少し後ろから走っていた私にもかなり大きく聞こえたくらいだから当人にはものすごい音だったはず。
友人は一瞬ビクッっと身をこばわらせて道路脇の斜面に落ちていった。
私たちはあわててバイクを止め、彼の所に駆け寄ると、幸いバイクは道から1m程の木に引っかかっている。
友人はそれから更に2m程斜面を降りたところに立っていた。

が、何かおかしい。彼の顔に何かがぶら下がっている。
近寄ってみると、彼の顔が右頬から右目に向かって大きく剥がれていた。
口の右端から頬、こめかみが広く裂け、右目のまぶたの縁にかろうじてひっついていた。
顔側の傷は血があふれていてドス赤かったが、剥がれた皮膚側は血と黄色っぽいぶつぶつがいっぱいついていた。

それが今でも鮮明に覚えている。
あわてて救急車を呼びにふもとに走ったが、救急車を呼んだのは後にも先にもあの時だけだ。
友人はその後完治し、傷の縁の線と傷口部分の多少のデコボコが残っただけだった。
完治後聞いた話では、マイケルジャクソンと同じ手術をしたらしいが別に白くはなっていなかった。

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