夢小説にハマっていた

38 :本当にあった怖い名無し:2009/08/28(金) 06:03:11 ID:chdr2z2H0
数年前、夢小説にハマっていた。
携帯厨だった当時は、暇さえあれば夢小説サイトを巡り、二次元のイケメンと恋愛していた。

中でもあるサイトを気に入って、毎日通い管理人の日記なんかもちょくちょく覗いていた。
どうやら私と同い年らしい。

当時はまだ今ほど神経が図太くなかった私は感想メールなんて送れるはずもなく、ROMの日々が続いた。


そうこうするうち、管理人の日記にいかにも構ってちゃん的記事が増え始めた。
親と上手くいってないとか、学校生活がつまらないとか、進路が決まらないとか。

まだ構ってちゃんについての経験が浅かった私はそれにうっかり共感してしまった。
今思えばこれが全ての原因なんだが、まぁ若気の至りということで。

ある日、友達と絶交した、というような内容の日記が上がっていた。
以前から氏にたいとかはよく書いていたのだが、そのときばかりは流石に洒落にならないと感じた。
ので、勇気振り絞ってその管理人を元気づけようとメールを送った。
結構長文で、迷惑かな、と思っていたら、それを越える長文のメールが返ってきた。
冒頭の挨拶以外全部愚痴の。
どうやら親友とまで思った友人に、友情が重すぎるという理由でドン引きされて避けられているらしい。
その時点で気づけよ私、という話なのだが、まぁ、うっかり慰めてしまった。

毎日メールが来るようになった。
最初は、憧れていたサイトの管理人に気に入られたと思ってうはうはだったwww
同じ県に住んでいることが判明し、高校の名前も教えあった。
彼女の高校は県内では有名な進学校だった。かなり尊敬した。
そんなこともあって、飽きられたくない一心でメールを返した。
構ってちゃん的な愚痴にもその都度まともに返した。なんて健気だったんだ、私。

そのうち、何やら愛を囁かれるようになったwww
まぁ、小説書いてる人だから多少表現がオーバーなんだなぁと思って、言われる度に私も愛してます的な返答をしていたwww
相思相愛で恋人同士だね、と言われて、ちょっと違和感があったものの、そうだねと返した。
そういう類の冗談は他の友人達とも言っていたし。いわゆる女子高ノリだと思った。

私は県内で就職が決まっていて、そう話したら、彼女もそこに就職したいと言い出して一悶着あった。
結局、志望校のランクを下げて県内の大学を受けることにしたらしい。
ここで初めて、この人はちょっとやばいかもと思い始めた。

オフで会いたいという話は早くから出ていたのだが、同じ県といっても、住んでいる場所が端と端だったのでなかなか時間が取れず、実際に会ったのはメールをするようになってから半年くらい経ってからだった。

ちょっとやばいかもとは思っていたのだが、ネットで知り合った人とリアルで会うという初めての経験にwktkしていてそれくらいのことはどうでもよくなっていたwww

で、襲われた。カラオケボックスで。
最初は普通の人っぽかったから油断していた。

恐怖で身体が固まるって実際にあることなんだと知った。
あと二次元の彼氏はこういうとき頼りにならないということもwww

上脱がされた時点で我に還って、必死で壁蹴ってたら隣の人が覗きに来て助かった。
男の人だったけど、恥ずかしいとかももう超越してた。

その場からとりあえず逃げて、駅まで走って電車乗って、家に帰ってから泣いた。
彼女と会うことを親に言ってなかったから不審がられたけど、事が事だけに何も話せなかった。

着信拒否にしていたので、それからしつこくメールで口説かれた。
冗談じゃなかったんだと分かると、気色悪いというよりただただ怖かった。

拒否設定してもアドレスを変えて送ってくるんだが、変えたアドレスにいちいち彼女と私の名前が入っていて寒気がした。
仕方ないのでこっちのアドレスを変えた。


それで一応ほとぼりは冷めて、平穏な日々が続いた。
毎日何通も来ていたメールがなくなって、夢小説もあまり読まなくなり、恐怖も薄れていった。


卒業が近くなって、身辺整理のついでに携帯のブックマークを整理するときに、怖いもの見たさのようなもので彼女のサイトに行ってみた。
もしかしたら削除されているかとも思ったのだがまだあった。

案の定というか何というか、日記には私のことと思われる愚痴が書いてあったのだが、それが今日に至るまで毎日続いていた。

そして、彼女の書いた夢小説で、登場人物のデフォルトの名前が全部彼女と私の本名になっていた。
彼女の名前は割と女っぽかったので百合小説みたいになっていた。
あと18禁物がやたら更新されていて、解説文によればほとんどがマニアックプレイらしかった。

覗いたことを後悔しながらブックマークから削除した。

それからは何事もなく、このことはもう忘れようとしていたんだが。
昨日、職場の職員通用口の前にいた。

そうじゃん、私思いっきり就職先教えてたんだった。

幸い早目に気づいたのと遅番だったので、とりあえずお客様のふりをして表の入り口から入った。
帰りはいなくなってたけど、念のため回り道して帰った。
夜道もそれなりに怖かったwww

で、今日、早番。もし奴が通用口にいたら、他に入り口が無い。


そう思ったら眠れなくなって、今に至る。
あと10分くらいで目覚ましが鳴る時間。

いざというときは同じく早番の友人に追い払って貰おうと思う。
頼むからいないでくれ。

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