灰色の世界

824 :1/2:2009/08/01(土) 15:22:30 ID:eFm7h1wa0
長いです、すんません

趣味が自転車でよく秋から冬にかけて林道とか走るんだけど
その日実家の近くの山をひたすら登ってた
(高さはそこそこの山だけど結構奥深く最終的に四国アルプスに繋がる)

山の管理者とか枝打ちする人ぐらいしか山には入らないみたいで
小さめのトラックの轍があるだけで
道も土の道で道幅はあるけどほとんど草に埋もれていた
そんな道があるかないかって感じのとこを走るのが面白くてどんどん登っていった
調子が良かった自分はミ○グラ線から分岐する走ったことのない道を選んだ

三時間ぐらい走った頃だろうか急に周りの景色が一変した
周りの色彩がなくなって灰色の世界になっていく

急な色彩の変化に(無理して走りすぎたから気を失うのかな…)って思って
なんとなく倒れる衝撃を予感して身を硬くしたけどいつまでも倒れない
で良く見ると自分のウエアやバイクの色は変わっていない
周りの景色だけが全て灰色に染まっていた

不思議とは思い周りを眺めつつそのまま走り続けた
そして10分ほど走った所にその原因が存在した

走っている道から3mほど低い位置にある
沢におびただしい量の廃棄物が投棄されていた
あの灰色の世界を作り上げていたのは建築現場から出たであろう
大量のコンクリの廃材が巻き上げた粉塵だった
それに混じり大量の医療廃棄物や電化製品なども混じり
幅10m深さ4mほどある沢は200m以上の距離が埋め尽くされていた

道の轍もこの投棄のためについたものであることが容易に想像できた

この山の奥まで上り大量の廃棄物を不法投棄を繰り返す人を想像し恐怖した

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